プライバシーマークを勝手に貼りつけている詐欺サイトがある。プライバシーマーク付与機関の日本情報処理開発協会からマークの削除勧告を複数回受けているにもかかわらず、現在もそのまま運営を続けているのが「Present-Navi.jp」と「派遣出玉PRスタッフ」だ。
詐欺のターゲットは、おいしいことが書かれたスパムメールを信用してリンクをクリックする人。プライバシーマークは、サイトを訪れた人を信用させる目的で貼られている。
●「Present-Navi.jp」~当選商法の詐欺サイト
「Present-Navi.jp」は、当選商法の詐欺サイト。4月ごろから、HTML形式で「【仮当選案内】パナソニックレッツノートライトW8」というタイトルのスパムを送っている。メールには「現在は仮当選の状態。リンク先サイトで本当選を確定する必要がある」として、偽のプライバシーマークが貼られた「仮当選者様専用フォーム」へのリンクが記載してある。
本当選の条件は、配送料金の一部3000円を電子決済かクレジット認証で支払うこと。この3000円と、氏名、住所、メールアドレス、クレジットカードの情報を騙し取られるのだ。
当選商法は以前からよくある手口で、国民生活センターでも注意を呼びかけている。また、このサイトは問い合せ窓口としてNPO法人日本サブカルチャー協議会の名前と住所を挙げており、同協議会はこれらが無断使用されているとブログで告知している。
●「派遣出玉PRスタッフ」~”打ち子”募集の詐欺サイト
「派遣出玉PRスタッフ」は、パチンコのいわゆる”打ち子”を募集する詐欺サイト。「パチンコホールで出玉放出確定台に座って打ち、客を呼び込むための宣伝活動をする」人を募集しており、プライバシーポリシーのページに偽のプライバシーマークが貼ってある。また、会社概要のページに記載してある労働者派遣業の許可番号も偽物。同社の所在地とされている東京ではありえない番号で、念のために厚生労働省に問い合わせてみたが、この登録者は存在しなかった。
打ち子詐欺では、「必ずもうかる台」や「攻略法」について情報を提供するための保証料、登録料だとして、数十万円を騙し取られる。パチンコ関連の詐欺については、全日本遊技事業協同組合連合会のサイトと、NPO法人消費者ネットワークのサイトが参考になる。
これらの詐欺サイトについては、メールのタイトルや本文、業者名などで検索すると、詐欺だと警告してくれるページがいくつも見つかる。もうかる、得をするといったメールを信じて金を払う前に、検索してみることをおすすめする。
(2009/07/16 ネットセキュリティニュース)
■【ご注意】プライバシーマーク(ロゴ)の不正使用について(日本情報処理開発協会)
http://privacymark.jp/news/fusei/0618/index.html
■日本サブカルチャー協議会の名義無断使用について。(追記)(日本サブカルチャー協議会)
http://nihonsubcul.blog46.fc2.com/blog-entry-1.html
■架空請求の手口に多様化の兆し~自動車、プラズマテレビなど高額商品の当選商法に注意~(国民生活センター)
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/tousen_kakuu.html
■「攻略法」の無料提供、購入や「モニター・会員・スタッフ(打ち子)」募集、勧誘の登録 をしようかな、と考えている方・迷っている方は、今すぐ止めてください!(全日本遊技事業協同組合連合会)
http://www.zennichiyuren.or.jp/kouryaku/kouryaku.html
■パチンコ・パチスロ攻略法/打ち子詐欺被害(消費者ネットワーク)
http://s-network.jpn.org/html/pachi.html#gyousha