宮城県は2日、インターネットの仮想空間「X-I World」(エクシングワールド)の運営会社「ビズインターナショナル」(さいたま市大宮区)に対し、特定商取引法に基づき、3日から来年1月2日までの4か月間、連鎖販売取引を停止するよう命じたと発表した。
発表によると、同社は「X-I World」のプレイメンバー募集にあたり、DVDやIPフォンなどの「ビジネスキット」を39万8千円で販売して代理店契約を結び、別の人にキットを売って新たに代理店にすれば、人数に応じて利益が得られるという、いわゆるマルチ商法を展開していた。勧誘に際し、同社の名前や目的を告げずに相手を呼び出したり、「必ず儲かる」などと説明。渋る相手には長時間にわたり執拗に迫るなどしていたという。
今回、県が認定した違反行為は、氏名などの不明示、不実告知、目的を告げずに公衆の出入りする場所以外における勧誘、概要書面の不交付、概要書面および契約書面の不備記載、利益が確実と誤解させるべき断定的判断の提供、迷惑勧誘、適合性原則違反。
県内では、昨年7~9月にかけて消費生活相談件数が急増し、同年10月に県は行政指導を実施。その後も改善がみられなかったため、今年4月には県消費生活条例に基づき、業者名を公表して注意を呼びかけていた。8月末までに県に寄せられた相談件数は133件にのぼる。
(2009/09/04 ネットセキュリティニュース)
■特定商取引法違反の連鎖販売業者に対する業務停止命令について(宮城県)
http://www.pref.miyagi.jp/syoubun/syohi/enforce/miyagi_20090902.html