千葉県警は30日、ファイル共有ソフトShare(シェア)を使って「ニンテンドーDS」用のゲームソフト「ドラゴンクエスト」などを無断で配信したとして、愛知県豊明市の会社員の男(30歳)を28日に、神奈川県茅ヶ崎市のアルバイトの男(23歳)を30日に逮捕したと発表した。
警察の調べでは、会社員の男は今年7月、スクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」や任天堂の「トモダチコレクション」、バンダイナムコゲームスの「裁判員推理ゲーム 有罪×無罪」など、3社・16種類のゲームソフトをShareを使って無断で配信。
アルバイトの男は今年7月、カプコーンの「逆転検事」、コーエーの「モンスター☆レーサー」、スクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」、任天堂の「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える 大人のDSトレーニング」、バンダイナムコゲームスの「ドラゴンボール改 サイヤ人来襲」など、5社・227種類のゲームソフトをShareを使って無断で配信。各社の著作権(公衆送信権)を侵害した疑い。
ファイル共有ソフトを使ったゲームソフトの無断配信摘発は、2003年11月、任天堂の「ゲームボーイアドバンス」用のソフトをWinny(ウィニー)で無断配信していた愛媛県松山市の無職の男の逮捕以来。
今年7月には、パソコン用のアダルトゲーム「レイプレイ」をShareで配信していた川崎市川崎区の風俗店店員が京都府警に摘発されているが、こちらはキャラクターのモザイク部分をなくしたわいせつな内容ということで、わいせつ物公然陳列での逮捕だった。
ファイル共有ソフトを使ったニンテンドーDS用ゲームソフトの無断配信が摘発されるのは、今回が初めて。ネットからダウンロードするなどして違法にコピーされたソフトは、そのままではニンテンドーDSで利用することができないが、「マジコン」と呼ばれる機器を使用するとプレイできるようになるため、違法コピーが後を絶たない。
任天堂とゲームメーカー54社は、昨年7月、マジコンを輸入・販売していた5社を相手取り、不正競争防止法に基づく差し止めを求め東京地方裁判所に提訴。今年2月には、これを全面的に認める判決が下った。昨年11月には、DS用の海賊版ゲームソフトとマジコンの販売サイト「DSGAMEJP」が摘発され、運営者の男に今年8月、懲役2年6月、罰金200万円、追徴金713万円の実刑判決が下っている。(2009/09/30 ネットセキュリティニュース)
■「Share」を通じたDSソフト違法アップ、2人逮捕(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/criminal/2009/0907.php
(2009/09/30 ネットセキュリティニュース)