グーグルは7日(米国時間)、同社のWebブラウザ「Google Chrome」の最新版となる「Google Chrome 12」安定版を公開した。最新バージョンは「12.0.742.91」で、Windows、Mac OS X、Linuxに対応している。日本語公式ブログでも同日、案内された。
最新版では14件の脆弱性が修正されるなどセキュリティ面が強化されたほか、グラフィック面の強化も行われている。
セキュリティ面では、悪意があるコンテンツが含まれたファイルがダウンロードされる際は警告を発するようになった。この機能は、ユーザーがクリックしたURLやダウンロードしようとしたファイル内容を、Chrome ないしGoogle が把握することなく警告が出せるように、プライバシーを尊重して設計されている。
また、Webサイトからコンピュータに保存されるデータをユーザー側でコントロールする機能が向上した。たとえば、Flash Playerが保存する「Flash クッキー」は、これまでアドビ社サイトにアクセスして削除する必要があったが、Chrome の設定画面で簡単に削除できるようになった。
グラフィック面では、GPU(ビデオチップのCPU)を使って高速に描画するハードウェアアクセラレーション機能が拡張され、「CSS 3D」にも対応。3Dエフェクトの高速実行が可能になった。Windows Vista以降、Mac OS X 10.6 以上の環境の既存ユーザーに、この効果が体感できる「Shaun the Sheep」が公開されている。
「Chrome 12」安定版は、既存ユーザーは自動更新される。同社サイトからも無料でダウンロードできる。最新版のリリースは、今後6週間ごとに行われる予定だ。
(2011/06/09 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・A new stable release of Chrome: safer and snazzier [英文](Google Chrom Blog)
http://chrome.blogspot.com/2011/06/chrome-12-safer-and-snazzier.html
・より安全で、よりスタイリッシュなChrome 12(Google Chrome チーム)
http://googlejapan.blogspot.com/2011/06/chrome-12.html
・Google Chrome
http://www.google.co.jp/chrome/