音楽が著作権法で守られているのはご存じの通りだ。日本レコード協会のサイト(下記参照)にわかりやすくまとめられているが、作詞家や作曲家(クリエーター)は著作権者として、歌手や演奏家(アーティスト)とレコード会社(メーカー)などは著作隣接権者として、それぞれ同法で保護されている。
日本音楽著作権協会(JASRAC)では、クリエーターや音楽出版者から著作権の管理委託を受けているが、同協会が今月に入ってから公表した摘発事例2件を以下にまとめた。なお、JASRACが発表しているのは同協会管理下の権利に関する部分のみで、その他の権利の侵害については触れられていない。
■携帯電話用オークションサイトで海賊版音楽CD販売、東京都の女性を送検
千葉県千葉東警察署は10日、携帯電話専用オークションサイト「パワオク」を利用して海賊版音楽CDを販売していた東京都足立区の女性(28歳)を、著作権法違反(無断複製物の頒布)容疑により千葉地方検察庁に書類送検した。2010年5月頃から今年3月頃にかけて、JASRACの管理著作物を収録したCD3枚を埼玉県、千葉県に在住する3人に販売していた疑い。JASRACによると、女性は楽曲リストを「パワオク」に掲示し、購入客が選択した楽曲を1枚のCD-Rに収録して販売していた。楽曲の音源は、ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を利用し違法にダウンロードしたものだったという。
・海賊版音楽CDを携帯電話専用オークションサイトで販売していた女性を送致(JASRAC)
http://www.jasrac.or.jp/release/11/06_3.html
■楽曲データ入りの通信カラオケ機器をネットオークションで販売、4名逮捕
愛媛県警生活環境課、および同県西条警察署と新居浜警察署の合同捜査班は8日、違法に複製したカラオケ楽曲データ入りの通信カラオケ機器をネットオークションで販売していた2つの事件で、4名を著作権法違反(無断複製物の頒布)容疑により逮捕した。愛媛県警およびJASRACの発表によると、徳島市のカラオケリース業の男性(52歳)ら3名は、共謀して、2010年9月から同10月にかけ、JASRACが著作権を有し、エクシングが著作隣接権を有するカラオケ楽曲データを搭載した通信カラオケ機器を、ネットオークションを利用して岐阜県、三重県に在住する2人に販売していた疑い。また西条市の会社員男性(59歳)は、2010年11月、ネットオークションを利用して、同様の機器を奈良県、岐阜県に在住する2人に販売していた疑い。
・著作権法違反事件被疑者の逮捕(6月8日 生活環境課、新居浜・西条署合同捜査班)(愛媛県警)
http://www.police.pref.ehime.jp/sokuho/sokuho.htm
・違法に複製したカラオケ楽曲データを搭載した通信カラオケ機器をネットオークションで販売した男性らを逮捕(JASRAC)
http://www.jasrac.or.jp/release/11/06_2.html
(2011/06/13 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・Respect Our Music(日本レコード協会)
http://www.riaj.or.jp/lovemusic/index.html