米大統領専用機「エアフォースワン」や、米軍の無人偵察機「グローバルホーク」のフライトプラン(飛行計画)とみられる画像を、羽田空港に勤務する男性主任航空管制官が自分のブログに掲載していたことが分かった。9日と10日に各紙が報じた。
報道によると、5日、国土交通省に匿名の通報があり、事態が発覚した。同省は、フライトプランやレーダー画面、管制塔内部の様子などを撮影した画像12枚を確認。撮影者は管制官本人とみられ、国家公務員法の守秘義務違反に当たるおそれがあるとして、同省が調査を行っている。管制官は、画像掲載の理由について「知り合いに見てほしかった」と話しているという。
「エアフォースワン」のものと思われるフライトプランは、昨年11月にオバマ大統領が来日した際のものとみられ、ソウルから羽田空港に到着するまでの飛行経路、通過時間、高度などの機密情報が記載されていた。「グル―バルホーク」のものと思われるフライトプランは、3月に東京電力福島第1原子力発電所の上空などで同機がデータを収集した際のものとみられている。
読売新聞とFNNによると、管制官は、「7月にブログの画像を削除したが、消し忘れがあった」と話しているという。同省では7月に、個人所有のパソコンに職務に関する情報が保存されている場合は削除するように通知していた。これは同月、女性管制官がTwitterを利用して管制部施設内の「見学ツアー」を企画・実施したことが発覚し、問題となったことを受けて、とられた措置だった。
管制官の行為は軽率としか言いようがないが、機密情報を扱う場所にカメラを持ち込めたことも問題で、対策が必要と思われる。
(2011/09/12 ネットセキュリティニュース)