セキュリティ企業のマカフィー(本社:東京都渋谷区)は、今年第2 四半期の脅威レポートを発表し、スマートフォンのAndroid を攻撃対象とするウイルスの急増や、Mac OS をターゲットにした偽セキュリティソフトの出現、ステルスを使った攻撃の増加などについて明らかにした。
同レポートによると、今期は新しいモバイル機器対象のウイルス(モバイル マルウェア)の中で、Android を狙うマルウェアが最大となった。第2位はJ2ME、第3位はSymbianだが、Android対象のものは 第2位のJ2ME の約3倍で、全体の2/3を占めた。
マルウェアの総数では、現在のところ SymbianとJava MEをターゲットにしたものが最多だが、今後はAndroidの脅威が高まることが予想されている。感染経路はアプリケーションの改ざんが一般的で、正規アプリケーションやゲームを破壊し、ユーザー自身にダウンロードさせ、スマートフォンにインストールさせようとする。
これまで、Mac OSをターゲットにした偽セキュリティソフトは皆無だったが、今期はそれが出現。数も急増している。Macユーザーの増加や企業によるMac導入が進むに伴って、マルウェア作成者が狙う標的が変わってきたことがうかがえる。
「ルートキットに自らを隠す」手法で、より長期に渡って活動が可能なステルスマルウェアを使った攻撃が増加していることも今期の特徴だ。2011年上半期に検出されたステルスマルウェアは、昨年同期と比較して38%増加し、データを盗み出すマルウェアを隠蔽するKoutodoor とTDSSが最も活発だった。
第1 四半期と合わせた今年上半期のユニークサンプル検出数は約1200万件で、昨年同期より22% 増加し、過去最高となった。同社のデータベースに登録されているマルウェアの累計サンプル数は今年上半期で約6500万件に達しているが、年末までに7500万件に達すると予測されている。
(2011/09/05 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:マカフィー】
・マカフィー、2011 年第2 四半期の脅威レポートを発表
http://www.mcafee.com/japan/about/prelease/pr_11b.asp?pr=11/08/29-1
・McAfee Labsの2011年第2四半期脅威レポート
http://www.mcafee.com/japan/security/threatreport11q2.asp