東京都は21日、使った覚えのない有料サイトの利用料などを請求する「架空請求」を行う業者名とサイト名の一覧を更新し、一般公開した。
都は、架空請求の手口が悪質化・巧妙化していることから、消費者を守るため、架空請求を行う業者名とサイト名等を、都消費生活条例第27条に基づいて一般公開し、検索できるようにしている。
今回、新しく更新された架空請求業者は12業者で、それぞれが消費者宛てに送りつけているメール文もあわせて確認することができる。
公開されたメール文の多くは、消費者が携帯端末から利用した「モバイル情報コンテンツ」の管理会社から依頼され、身辺調査に入ったので連絡するという説明から始まっている。利用したとされるコンテンツの内容は、「有料総合サイト」や「有料複合サイト」等とあいまいにしているか、着メロ・天気・ニュース・ギャンブル・出会い・アダルト・動画・懸賞・SNS等々、携帯端末ユーザーが使いそうなメニューを並べている。
これらコンテンツの無料期間内で退会手続きがとられておらず、利用料金が発生しているが、長期間放置されている。連絡がもらえなければ法的手続きをとるとし、ほとんど例外なく、各信用情報機関の「ブラックリストにのることになる」と脅している。
メール文末のシグネチャ部分には、「東京都公安委員会:第*****号」「東京都調査業協会会員」「関連団体:社団法人日本調査業協会」等とそれらしい架空の肩書をあげ、脅しの効果を上げることを狙っている。都は、これらのメールに「けっして連絡しないように!」と強く呼びかけている。
下記の「架空請求対策(STOP!架空請求!)」ページでは、「請求書が画面に現われるまでを実際に体験」できるサンプルサイトが用意されている。また、架空・不当請求の手口として、「ポップアップ・ダイアログ型」「スパムメール型」「EXEファイル実行型」「多重登録型」の4つを紹介し、対応方法を解説している。
電話相談ができる「架空請求110番」や、架空請求メール・サイトの通報ができる窓口も紹介されているので、困ったときは利用されたい。
(2012/05/23 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:東京都】
・東京くらしWEB
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/
・架空請求事業者一覧
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/torihiki/kakuuichiran/index.html
・架空請求対策(STOP!架空請求!)
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/torihiki/taisaku/