グーグルは9日、同社のWebブラウザの最新安定版「Google Chrome 21.0.1180.75」を公開した。対象となるのは、Windows、Mac、Linux、およびInternet Explorer用のプラグイン「Chrome Frame」で、最新版への更新は自動的に行われる。
最新版では、PDFビューアーに関するメモリーがらみの脆弱性2件が修正された。危険度は、どちらも4段階中で2番目に高い「高」と評価されており、悪用されると任意のコードが実行されるおそれがある。
最新版では、この他にいくつかの不具合の修正と安定性の向上が図られており、Windows版では、新たにFlash Playerのサンドボックス化に対応した。
サンドボックスは、プログラムを外部から隔離した領域内で実行し、プログラムの動作が外部に影響を与えないように保護する仕組みのこと。内蔵のFlash Playerをサンドボックス内で実行することにより、Flash Playerの問題に起因するクラッシュやウイルス感染などの影響が低減され、安定性や安全性を高めることができる。
Linux版のChrome 20で導入されたこの機能が、今回のアップデートでWindows版にも搭載された。Mac版での対応も進められている。
(2012/08/10 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・Stable Channel Update[英文](Google Chrome Releases)
http://googlechromereleases.blogspot.jp/2012/08/stable-channel-update.html
・An even more secure Flash Player for our Windows users[英文](Chrome Blog)
http://chrome.blogspot.jp/2012/08/an-even-more-secure-flash-player-for.html
・The road to safer, more stable, and flashier Flash[英文](The Chromium Blog)
http://blog.chromium.org/2012/08/the-road-to-safer-more-stable-and.html