ネットを見て会員制の社会人サークルに入会したところ、執拗な勧誘を受けて高額な契約を結ばされてしまった、解約しようとすると高額なキャンセル料を請求されたなどというトラブル相談が東京都に寄せられている。悪質な事業者が潜んでいる可能性もあるとして、都は注意を呼び掛けている。
都は、寄せられた相談事例を2つ紹介している。
1つは40代男性で、会員制社会人サークルをネットで見つけ、近くにある事務所を訪問した。テニスやゴルフを通じて会員同士の交流があるという内容にひかれ、入会を希望した。契約時、入会金や審査料など30万円近くが必要と言われた。これらの条件はネットには記載されていない。現金の持ち合わせがないと伝えると、宝石を購入し割賦契約を結べば入会金不要と言われ、契約してしまった。宝石はまだ受け取っていない。男性は、会員契約自体怪しい気がするので、クーリングオフをしたいと都に相談を寄せた。
もう1つは20代女性からの相談で、同じくネットでゴルフやテニスが出来る社会人サークルを見つけ、事務所に出向いて契約を結んだ。テニスに参加したところ、自分が契約した営業マンと他の関係者が2、3人いるだけで、会員と思われる同年代の参加者はいなかった。今後、サービスが受けられるかどうか不安になって解約を申し出たところ、高額なキャンセル料を請求された。
都は有料の社会人サークルを選ぶ場合、入会金や会費、解約料などの情報に注意するようアドバイスしている。複数の事業者を比較し、金銭的な負担の程度や自分の好み、目的に合った事業者かどうかをよく確かめてから契約したい。宝石など高価な商品を売りつける目的で、ネット上でサークル会員を募集している悪質な事業者もいるという。
また都は、クーリングオフが適用されないケースでも、嘘の説明や強引な勧誘などで契約してしまったときは契約を取り消せる場合もあるとして、おかしいなと思うことがあれば、すぐに最寄りの消費生活センターに相談するよう呼びかけている。
(2012/12/10 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・インターネットで募集している「社会人サークル」…中には怪しげなサークルも!(東京くらしWEB)
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/sodan/kinkyu/121128.html
・クーリング・オフって何?(国民生活センター)
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_volunteer/mj-chishiki24.html