アドビシステムズは8日、コンテンツ再生ソフト「Flash Player」とPDF閲覧ソフト「Adobe Reader」の最新版を公開した。いずれもコード実行のおそれのある深刻な脆弱性が修正されており、同社は利用者に対し、最新版へのアップデートを呼び掛けている。
■Adobe Flash Player
アップデートの対象となるのは、Windows版、Mac版、Linux版、およびAndroid用のFlash Player。コード実行のおそれのある危険な脆弱性1件が修正されており、アップデート後のバージョンは、Windows版とMac版が「11.5.502.146」に、Linux版が「11.2.202.258」に、Android 4.x用が「11.1.115.36」に、Android 3.x/2.x用が「11.1.111.31」に更新される。
システムにインストールされているFlash Playerのバージョンは、下記のバージョン確認ページにアクセスするか、コントロールパネルの「Flash Player」で確認できる。複数のブラウザーを利用している場合は、ブラウザーごとに確認と更新を行っていただきたい。
Android用のFlash Playerについては、Google Playでの一般向け配布が終了しており、最新版を新規にインストールすることはできない。Flash Playerをインストール済みの端末でバージョンを確認するには、端末のWebブラウザで下記の「バージョン確認ページ」にアクセスするか、「システム設定」の「アプリの管理」で「Adobe Flash Player 11.x 」をタップする。最新版への更新は、Google Playで「マイアプリ」の「すべて」を表示し、インスストールされている「Adobe Flash Player 11」をタップして「更新」ボタンを押す。
なお、Windows 8に搭載されているInternet Explorer 10用のFlash Playerは、Windows Updateを通じて最新版の「11.3.378.5」が配布されている。Google Chrome用は、準備が整い次第、「11.5.31.137」を組み込んだGoogle Chromeの最新版として、自動更新機能を通じて提供される予定だ。
・APSB13-01:Security updates available for Adobe Flash Player[英文](アドビ)
http://www.adobe.com/support/security/bulletins/apsb13-01.html
・Flash Playerのバージョン確認(アドビ)
http://www.adobe.com/jp/software/flash/about/
・Flash Playerのダウンロード(アドビ)
http://get.adobe.com/jp/flashplayer/
■Adobe Reader
アップデートの対象となるのは、Windows版とMac版のAdobe Reader XI/XおよびAdobe Reader 9と、Linux版のAdobe Reader 9。計27件の脆弱性が修正されており、
コード実行のおそれのある危険な問題が多数含まれている。アップデート後のバージョンは、Adobe Reader XIが「11.0.1」、Adobe Reader Xが「10.1.4」、Adobe Readerが「9.5.3」に更新される。
使用中のAdobe Readerのバージョン確認は、Adobe Reader「ヘルプ」メニューの「Adobe Readerについて」で。最新版への更新は、「ヘルプ」メニューの「アップデートの有無をチェック」で行える。
・APSB13-02:Security updates for Adobe Reader and Acrobat[英文](アドビ)
http://www.adobe.com/support/security/bulletins/apsb13-02.html
・Adobe Reader XIのダウンロード(アドビ)
http://get.adobe.com/jp/reader/
(2013/01/09 ネットセキュリティニュース)