アドビシステムズは15日、複数の深刻な脆弱性を修正したPDF閲覧ソフト「Adobe Reader」の最新版を公開した。対象となるのは、Windows、Mac、Linux。Windows版。3段階のアップデート優先度は、Windows版の「Adobe Reader 9」が最も高い「1」、その他は「2」と評価されている。
最新版では、クラッシュやコード実行を引き起こす、メモリーがらみの深刻な危険度の高い脆弱性18件を含む、27件の脆弱性が修正された。危険度の高い脆弱性は、ウイルスに感染に悪用されるおそれがある。特に保護機構を持たない「Adobe Reader 9」の場合には、悪用攻撃の影響を受けやすく、細工されたPDFファイルを閲覧するだけでウイルスに感染してしまう可能性がある。
アップデート後のバージョンは、Adobe Reader XIが「11.0.03」Xが「10.1.7」9が「9.5.5」に更新される。
使用中のAdobe Readerのバージョン確認は、Adobe Reader「ヘルプ」メニューの「Adobe Readerについて」で。最新版への更新は、「ヘルプ」メニューの「アップデートの有無をチェック」で行えるほか、同社のサイトからもダウンロードできる。
なお、「Adobe Reader 9」のサポートは、今年6月に終了する予定なので、お使いの方は最新バージョンへの移行をお勧めする。最新バージョンは、下記のダウンロードページで入手できる。
(2013/05/15 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:アドビシステムズ】
・APSB13-15:Adobe Reader および Acrobat に関するセキュリティアップデート公開
http://helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/cq05131839.html
・Adobe Reader XIのダウンロード
http://get.adobe.com/jp/reader/