動画サービス「niconico」と雑誌「AERA」の共同アンケート「ネットでのいじめなどに関する実態調査」の結果が2日、発表された。niconico動画を視聴しているユーザーのうち12万2024人から回答があり、ネット上でいじめや嫌がらせを受けたことが「ある」人は14%、うち最も多いのは「小学生」の39%などといった結果が報告されている。
この調査は11月21日午後9時16分、 niconico動画を視聴している全ユーザーに対し、動画再生を一時停止して視聴プレイヤー上に割り込み、設問と選択肢を表示する形で行われた。この方式の調査は「ニコ割アンケート」の「ネット世論調査」として実施されており、内閣支持率調査などが行われている。
今回のネットいじめに関する調査は、開始から約300秒間で12万2024人から回答があった。回答者の属性は「会社員、個人事業主」58%、「大学生・専門学校生・大学院生」14%、「無職」10%、「専業主婦」7%、「高校生・高等専門学校生」5%、「中学生」4%、「小学生」2%という順で、同動画ユーザーの属性を反映している。(数値は小数点以下を四捨五入)
■「ネットいじめ」被害経験は14%、最多は「小学生」39%
「ネット上でいじめや嫌がらせを受けたことがありますか」という質問への回答は、「ない」86%、「ある」14%で、「ある」と回答したなかで最も多かったのは「小学生」39%だった。次いで「無職」25%、「専業主婦」20%の順。 「いじめや嫌がらせに使われたツール」については、「ネット掲示板」39%が最多で、「その他」30%、「ツイッター」9%、「PCメール」7%、「ミクシィ」5%、「携帯メール」3%、「LINE」3%と続く。ちなみに、大学生・専門学校生・大学院生の37%、専業主婦の26%、中学生の26%では「ネット掲示板」の割合が最多であり、高校生・高等専門学校生では「ツイッター」24%、小学生では「PCメール」44%が最多となった。
■「言葉の暴力」が約7割、「性的暴力」は主婦と小学生が突出
いじめや嫌がらせの内容については、「悪口・誹謗中傷・脅しなど言葉の暴力」67%が最多で、「個人の秘密や情報の流出」11%、「無視・仲間はずれ」10%、「その他」8%、「裸体写真の提供を強要されるなど性的な暴力」2%、「金銭・物品の要求」2%の順。 小学生では「個人の秘密や情報の流出」47%が最も多い。社会問題化している「裸体写真の提供を強要されるなど性的な暴力」については、専業主婦19%、小学生16%で、回答の割合が突出していた。
調査は「いじめや嫌がらせを行った経験」についても質問しており、「ある」と回答した属性の最多は「小学生」31%、2番目が「専業主婦」11%で、それ以外の属性はいずれも10%に満たない。使われたツールは、全体では「ネット掲示板」40%が最多だが、小学生は「PCメール」55%、専業主婦は「ミクシィ」29%が最も多かった。内容は、全体では「言葉の暴力」51%、「個人の秘密や情報の流出」15%の順で、小学生は「個人の秘密や情報の流出」55%が最も多い。「性的暴力」については専業主婦24%、中学生21%、小学生18%で、回答の割合が抜きん出ていた。
(2013/12/03 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:ドワンゴ/ニワンゴ】 ・niconico「ネット世論調査」に12万2千人が回答 http://info.dwango.co.jp/pi/ns/2013/1202/index3.html ・niconico×AERA「ネットでのいじめなどに関する実態調査」 http://www.nicovideo.jp/enquete/political/nm22299877