アップルは22日、iPhoneやiPodなどと連携する同社のコンテンツ管理・再生ソフト、iTunesの最新版「11.1.4」を公開した。対象となるのは、Mac OS X 10.6.8以降と、Windows 8/7/Vista/XP。
最新版では、ライブラリーの表示中に「ウィッシュリスト」を表示できる機能が追加されたほか、チュートリアルウィンドウのコンテンツが、第三者に改ざんされるおそれのある脆弱性が修正された。
同社のセキュリティ情報「About the security content of iTunes 11.1.4」は、昨年10月にリリースした「11.1.2」の情報を更新する形になっているため、このほかにも多数の修正項目が記載されている。「11.1.4」で新たに追記されたのは、冒頭に記載されているこの1件のみで、他の修正項目は「11.1.2」で修正された脆弱性だ。
最新版への更新は、iTunesのヘルプメニューにある「更新プログラムを確認」(Windows/Mac)、アップルメニューの「ソフトウェア・アップデート」(Mac)、Windows版同梱の「Apple Software Update」(Windows)で行えるほか、同社のサイトからダウンロードすることもできる。
■Windows版のアップデートでトラブル続出
「11.1.4」へのアップデートに関し、ネット上では、Windows版ユーザーからのトラブルの報告が多数あがっている。Windows版のインストーラーに何らかの問題があるようで、アップデート機能を使っても正常に更新できない。手動で更新したら起動できなくなったというものだ。iTunesと関連ソフトを全てアンインストールした後、最新版を再インストールしたところ、問題が解消できたとの報告もある。
新規インストールでは、特に問題は見られないので、すでにiTunesを更新された方で同様のトラブルに見舞われている方は、下記の「削除/再インストール手順」を参考に対処すると解決できるかもしれない。これから更新される方は、トラブルに備えてから更新に臨むか、トラブルが解消するまでの間、更新を見合わせるかを検討したい。
「11.1.4」で新たに修正された脆弱性は、チュートリアルウィンドウのみに影響する比較的軽微なものなので、「11.1.2」「11.1.3」で他の機能を利用する分には問題は生じない。「11.1.2」よりも前のバージョンを使用している場合には、ウイルス感染に悪用されるおそれのある危険度の高い脆弱性が残っているので注意が必要だ。最新版に更新するまでの間は、iTunesの利用自体を見合わせるようにしたい。
(2014/1/27 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:アップル】 ・About the security content of iTunes 11.1.4[英文] http://support.apple.com/kb/HT6001 <削除/再インストール手順> ・Windows Vista、Windows 7、または Windows 8 で iTunes およびその他のソフトウェアコンポーネントを削除および再インストールする http://support.apple.com/kb/HT1923?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP ・Windows XP で iTunes およびその他のソフトウェアコンポーネントを削除および再インストールする http://support.apple.com/kb/HT1925?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP