警察庁は2月28日、ファイル共有ソフト等を使用した著作権法違反事件の一斉集中取り締まりを実施し、33人を検挙したと発表した。これを受けて著作権を管理する8団体は3月3日、警察庁はじめ関係各省庁と連携しつつ、著作権侵害行為を防ぐ活動を続けていくとの声明を出した。
警察庁発表によると、全国の45都道府県警察は、ファイル共有ソフト等を通じた、映画、音楽、アニメ、漫画、ゲーム、ビジネスソフト等の著作権法違反事件について、2月25日から27日までの間、一斉集中取締りを実施した。この一斉集中取締りは、2009年から始まり、今年で5回目となる。今回は全国で123か所を捜索し、33人を検挙した。
著作権を管理する8団体(下記)は、この一斉取締りを受け、今後もファイル共有ソフトを用いた著作権侵害行為の防止に向けた活動を推進していくと発表した。
・不正商品対策協議会(ACA)
http://www.aca.gr.jp/
・コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/criminal/2013/1138.php
・日本映画製作者連盟 (MPAJ)
http://www.eiren.org/
・日本映像ソフト協会(JVA)
http://www.jva-net.or.jp/news/news_140303/cover.pdf
・日本音楽著作権協会(JASRAC)
http://www.jasrac.or.jp/release/14/03_1.html
・日本国際映画著作権協会(JIMCA)
http://www.jimca.co.jp/news/#201403030
・日本レコード協会(RIAJ)
http://www.riaj.or.jp/
・ザ・ソフトウェア・アライアンス(BSA)
http://bsa.or.jp/
コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は33人のうち9人について、日本音楽著作権協会(JASRAC)は同じく5人について、被疑者の所在地と年齢、ファイル共有ソフトの種類、著作権侵害を受けたコンテンツの種類などを明らかにしている。
ACCSが関連する9件の内訳は、「Share」7件、「Winny」1件、「PerfectDark」1件で、著作権が侵害されたコンテンツはアニメ5件、ゲーム(PSP)1件、漫画3件。JASRACが関連する5件は、「Cabos」4件、「Share」1件で、J-POP楽曲の音楽ファイルや、プロモーションビデオの動画ファイル等を大量にアップロードしていた。
警察庁は、「インターネットを利用される皆様へ」として、「著作権者に無断で、音楽、映画、アニメ、ゲームソフトなどの著作物をファイル共有ソフトの利用者が自由にダウンロードできる状態にする行為は、著作権法違反」になるとして、違法行為を行わないよう注意を呼びかけている。
(2014/03/04 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・ファイル共有ソフト等を利用した著作権法違反事件の一斉集中取締りの実施について[PDF](警察庁)
http://www.npa.go.jp/cyber/warning/h26/140228.pdf
・ファイル共有ソフト等を使用した著作権法違反事件一斉集中取締りの実施について(ACAほか計8社連名)
http://www.aca.gr.jp/
・ファイル共有ソフト「Cabos」および「Share」を用いた著作権侵害音楽ファイルの違法アップロード者5名を逮捕(JASRAC)
http://www.jasrac.or.jp/release/14/03_2.html
・ACCS担当事件一覧(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/criminal/pdf/140303.pdf