マイクロソフトの8月度パッチ(更新プログラム)を適用後、パソコンが異常終了したり、起動できなくなったりするトラブルが発生しており、同社が復旧方法を公開している。また、特に問題が発生していないパソコンでも、予防的処置のために、該当のパッチをアンインストールすることが推奨されている。
同社によると、以下のいずれかのパッチをインストールした後、Stop 0x50エラーが発生しコンピューターが異常終了する場合がある。
・2982791 [MS14-045]カーネルモードドライバーのセキュリティ更新プログラムについて(2014年8月12日)
・2970228 Update to support the new currency symbol for the Russian ruble in Windows
・2975719 August 2014 update rollup for Windows RT 8.1, Windows 8.1, and Windows Server 2012 R2
・2975331 August 2014 update rollup for Windows RT, Windows 8, and Windows Server 2012
このエラーは、再起動後にも発生し起動に失敗する場合がある。パッチ適用後の最初の再起動時だけでなく、再起動を何度か行った後に起動できなくなる場合もあるようで、マイクロソフトでは、上記のパッチをアンインストールすることを推奨している。
現在、Windows Update / Microsoft Update / 自動更新経由でのこれらのパッチの配信は停止されている。配信が停止されたのは15日とみられ、それ以降に8月度パッチを適用した場合は、問題は発生しないので対処の必要はない。
■問題発生時の復旧方法
マイクロソフトは「日本のセキュリティチームのブログ」およびサポート技術情報(2982791)で、以下の復旧方法を紹介している。
・DVDなどのインストールメディアを使用してコンピューターを起動し、スタートアップ修復やシステムの復元を利用してパッチ適用前の状態に戻す。システムのバックアップがある場合はリストアを行う。
この作業で復旧できない場合の対策としては、セーフモードで起動し、フォントキャッシュの削除、レジストリの編集、パッチの削除を行う方法が示されている。詳細は上記ブログを参照していただきたい。ただし、レジストリの操作は慣れない人にとっては危険な作業で、一般ユーザーには難易度が高い。
■該当パッチの適用状況確認とアンインストール方法
コントロールパネルから[プログラムと機能]のアイコンを選択し(カテゴリ別表示にしている場合は、[プログラム]カテゴリの[プログラムのアンインストール]を選択)、左横の[インストールされた更新プログラムを表示]を選択。右上の検索窓(虫眼鏡のある枠)を使って、該当のパッチ(2982791、2970228、2975719、2975331)がインストールされているかどうか1つずつ確認する。
「検索条件に一致する項目はありません。」と表示された場合は、対処の必要がない。該当のパッチがあった場合は、パッチの名前の上で右クリックして[アンインストール]をクリックする。
(2014/08/19 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:マイクロソフト】
・【リリース後に確認された問題】2014年8月13日公開の更新プログラムの適用により問題が発生する場合がある(日本のセキュリティチームのブログ)
http://blogs.technet.com/b/jpsecurity/archive/2014/08/16/2982791-knownissue3.aspx
・カーネルモードドライバー用のセキュリティ更新プログラムのMS14-045: 説明:2014 年8月12日
https://support.microsoft.com/kb/2982791/ja