アップルは18日、モバイル端末向けOSの最新版「iOS 8」を公開した。1年ぶりのメジャーアップデートとなるiOS 8では、多数の新機能のサポートとともに、26モジュール、56件の脆弱性の修正が含まれている。
修正された脆弱性には、PDFの取り扱いやレンダリングエンジン「WebKit」にからむメモリー関係の問題が複数含まれており、悪用されると、Webサイトの閲覧中にウイルスに感染してしまうおそれがある。
アップデートの対象となるのは、iPhone 4s以降、iPad 2以降、iPad mini以降、第5世代のiPod touch。最新版への更新は、端末の「設定」アイコンから「一般」→「ソフトウェア・アップデート」と進むか、端末をパソコンに接続し、iTunes経由で行う。
■更新時は互換性に注意
iOS 8では、写真アプリやメッセージアプリ、キーボードなどが大幅に改良され、MacやiOS端末間の連携機能も強化されている。深刻な脆弱性の修正も含まれていることから、早急なアップデートが望まれるが、一部対応の遅れているアプリや製品があるので注意が必要だ。使用しているアプリ等の対応状況を確認した上で、更新していただきたい。
iOS 8では、新たに「iCloud Drive」という新しいサービスが提供される。これは、従来からのiCloudにファイルの保存機能を加え、汎用的なオンラインストレージとして利用できるようにしたものだ。iCloudからアップグレードする形で利用できるようになるが、未対応のアプリやシステムからは利用できなくなってしまう。影響は、iCloudを同じApple IDで利用している他のシステムにも及ぶので注意していただきたい。
Windows は、最新の「iCloud 4.0 for Windows」にアップデートする必要がある。Mac OSは、次期バージョン「OS X Yosemite」での対応予定となっている。iOS 8からサポート対象外になってしまったiPhone 4に関しては、サポートされない。
(2014/09/18 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:アップル】
・About the security content of iOS 8[英文]
http://support.apple.com/kb/HT6441
・iOS 8
https://www.apple.com/jp/ios/