実在しない裁判所の職員を名乗った不審なメールが送られているとして、裁判所が注意を呼びかけている。また、Webサービスを展開するFC2は、「FC2動画料金未納センター」などと同社を装った架空請求が行われているとして注意を呼びかけている。
■「家庭裁判所職員」「家庭裁判所局長」をかたる不審メール
確認されているメールは、差出人が「○○家庭裁判所職員○○」とされ、住所を記入してこのメールに返信して欲しいとするものや、差出人が「家庭裁判所局長」で、支払い遅延の損害賠償金を支払わないと全財産を差し押さえる、三親等の財産も差押えの対象となるというものなど。連絡先として実際の裁判所の住所が記載されている場合もある。
裁判所がメールで、電話による連絡やメールへの返信を求めることはない。裁判が起こされたことをメールで通知することもない。メールで金銭の振り込みを求めることもない。
裁判所では、このようなメールを受信しても、記載された連絡先に連絡したり、金銭を振り込んだりすることのないよう気を付けてほしいとしている。
・裁判所や裁判所職員を装った不審な電子メールや電話にご注意ください(裁判所)
http://www.courts.go.jp/about/topics/hushinmail_soumu/index.html
■「FC2料金未納センター」名乗るSMSメッセージが大量にばらまかれ中
FC2料金未納センター、FC2動画料金未納センターなどと名乗り、「アダルト動画利用料金が未納だ。本日中に連絡しないと法的手続きに移る」とするSMS(ショートメッセージサービス)のメッセージが、多くの人に送りつけられている。
法的手続きをとるという文言から不安を感じている人もいるようで、ネット上でも相談の書き込みが多数みつかるが、架空請求なので無視してかまわない。FC2の有料サービスはすべて前払い方式なので、利用料金が未納という事態はありえない。また、FC2では「料金未納センター」は設けていない。
FC2は、「ご利用後に、料金未納という理由でメールや郵便物・電話・SMSによるご請求を行うことはございません。」として、支払いに応じないよう呼びかけている。また、疑わしい連絡があった場合や疑わしいサイトを発見した場合は、同社の架空請求連絡窓口まで連絡してほしいとしている。
・架空請求にご注意ください(FC総合インフォメーション)
http://fc2information.blog.fc2.com/blog-entry-1457.html
(2014/11/11 ネットセキュリティニュース)
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