東京都は10日、「インターネットで見つけた旅行業者に格安の国内航空券手配を依頼し、代金を振り込んだが、航空会社には入金されておらず、業者との連絡もつかなくなった」という相談が寄せられているとして注意を呼びかけた。
都に寄せられた相談事例では、50歳代の女性が旅行サイトから国内航空券を申し込み、翌日、代金を振り込んだ。旅行業者からは出発3日前までに予約番号を知らせるとのメールが来たが、その後の連絡はなく、航空会社に確認したところ、予約はあるが入金されていない状態だった。業者とは連絡がとれないという。
20歳代の女性は、「格安の航空券を取り扱っている」という旅行業者のインターネットサイトを通じて、国内航空券の手配を依頼し、代金を支払った。業者からメールで予約番号が通知されたが、後日、航空会社に確認したところ、予約が勝手にキャンセルされていることが分かった。業者に電話をしたがつながらないという。
■業者と連絡がとれなくなった場合の対応
都は、インターネットで手配を依頼した旅行業者と連絡がとれなくなった場合は、航空会社に直接、予約が入っているのかどうか、代金は入金済みなのかどうかを確認するようアドバイスしている。その際、業者から通知されてきた予約番号があれば、それも伝える。また、旅行業者に返金を求めるためには、メールのやりとり、領収書など、証拠となる資料が必要となるので、しっかりと保管しておきたい。
■ネットでの申込み・入金前に「旅行業登録」の確認を
さらに都は、予約前に、業者が旅行業登録をしているかどうかを確かめるようすすめている。旅行業を営むためには、観光庁長官または都道府県知事の登録を受けることが必要となっている。登録旅行業者は業務の範囲等に応じて営業保証金を供託しており、旅行業者が倒産した場合等には、この営業保証金から旅行者に対して旅行代金が還付される。旅行業登録の確認方法については、関連URLの「旅行業登録制度について(概要)」を参照していただきたい。
インターネットを通じた旅行の申し込みをめぐっては、観光庁でも注意を呼びかけている。旅行の申し込みを受け付けているサイトの中には、日本語のサイトであっても、日本に営業所をもたない外国の旅行会社が開設しているケースがあり、そうしたサイトで申し込んだ旅行については、日本の旅行業法その他の関係法令に基づく保護を受けることはできない。同庁は、利用する旅行会社が旅行業の登録を受けている旅行業者かどうか、登録番号を確認した上で、旅行の申し込みをするようすすめている。
(2015/04/20 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・航空券の手配をネットで依頼した旅行業者と連絡が取れなくなった!~イザ!というときに慌てないために~(東京都)
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/sodan/kinkyu/150410.html
・旅行業登録制度について(概要)(東京の観光公式サイト GO TOKYO)
http://www.gotokyo.org/jp/administration/inter/tokanko4.html
・旅行の申し込みの際は、利用される旅行会社が旅行業の登録を受けていることの確認を忘れずに!(観光庁)
http://www.mlit.go.jp/kankocho/1102_mutouroku.html
・旅行業・宿泊業関係情報(旅行業者ネガティブ情報含む)(観光庁)
http://www.mlit.go.jp/kankocho/ryoko_info.html