フィッシング対策協議会は1日、2015年4月の月次報告書を公開した。銀行などの金融機関をかたるフィッシングが急増し、報告件数は3月度の約2.5倍に跳ね上がった。
協議会に寄せられた4月のフィッシング報告件数(海外含む)は、前月より1094件増加して、1787件となった。攻撃者がユーザーを誘導するフィッシングサイトのURL件数(重複なし)は前月より184件増加して545件、フィッシングに悪用されたブランド件数(海外含む)は前月より2件増加して14件となった。
ここ半年ほどブランドの最多を占めていたのはオンラインゲームで、2014年11月は全体の報告件数の83%、同12月は全体の9割以上、2015年1月は75%、2月は85%以上、3月は8割以上と報告されている。しかし、4月は銀行など金融機関をかたるフィッシングの報告が急伸して約7割近くになり、オンラインゲーム(報告件数557件)は全体としては約3割に縮小した。
協議会は、「フィッシングメールが出回っています」という緊急情報を4月に計3回発信したが、全て銀行をかたるフィッシングだった。
・三菱東京UFJ銀行をかたるフィッシング (2015/04/15)
https://www.antiphishing.jp/news/alert/mufg20150415.html
・新生銀行をかたるフィッシング(2015/04/21)
https://www.antiphishing.jp/news/alert/shinseibank20150421.html
・セブン銀行をかたるフィッシング(2015/04/21)
https://www.antiphishing.jp/news/alert/sevenbank20150421.html
これらの偽メールは、利用者の個人情報漏えい事故が起きたなどと嘘の情報でフィッシングサイトに誘導し、アカウント情報を入力させようとする。このような偽メールに騙されることがないよう、注意していただきたい。協議会は、金融機関やオンラインゲームをかたるフィッシングメールが5月以降も続く可能性があるとして、注意を促している。
(2015/05/08 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:フィッシング対策協議会】
・2015/04 フィッシング報告状況
https://www.antiphishing.jp/report/monthly/201504.html