フィッシング対策協議会は1日、2015年6月の月次報告書を公開した。金融機関をかたる報告件数が急減し、全体の報告件数は500件を下回った。オンラインゲームのフィッシング報告件数は増加している。
協議会に寄せられた6月のフィッシング報告件数(海外含む)は、5月より1031件減少し、494件となった。攻撃者がユーザーを誘導するフィッシングサイトのURL件数(重複なし)は81件減少して213件、フィッシングに悪用されたブランド件数(海外含む)は2件減少して13件だった。
■金融機関をかたるフィッシングの推移
フィッシング報告件数は、これまでオンラインゲームをかたる詐欺が最多となることが多かったが、今年4月中旬以降は金融機関をかたるフィッシング報告が急増した。協議会は、4月は3回、5月には7回、金融機関をかたるフィッシングについて緊急情報を発信した。6月になると、金融機関をかたるフィッシング報告数は1307件から215件と大きく減少したが、5月に続いてSMS (ショートメッセージサービス) を使った銀行フィッシングが確認され、16日に注意喚起の緊急情報を出している。
・【注意喚起】SMS(ショートメッセージサービス)で誘導される銀行のフィッシングサイトにご注意ください (2015/06/16)
https://www.antiphishing.jp/news/alert/_sms_20150616.html
協議会は、今後も金融機関をかたるフィッシングメールが出回る危険があるとして、引き続き注意するよう呼びかけている。
■オンラインゲームかたるフィッシングの増加
オンラインゲームをかたるフィッシングサイトの報告件数は、5月は201件、6月はそれより63件増加して264件だった。協議会は、参考情報として、1月に発信した緊急情報を挙げている。
・スクウェア・エニックス(ドラゴンクエストX)をかたるフィッシング (2015/01/08)
https://www.antiphishing.jp/news/alert/squareenix_20150108.html
上記ページでは、実際に配布されたフィッシングメールと、誘導されるフィッシングサイトが提示されている。こうしたオンラインゲームのフィッシングサイトは絶えることなく発見され続けており、協議会は7月以降も注意するよう警戒を呼びかけている。
(2015/07/06 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:フィッシング対策協議会】
・2015/06 フィッシング報告状況
https://www.antiphishing.jp/report/monthly/201506.html