アドビシステムズは11日、深刻な脆弱性を修正した「Flash Player」の最新版を公開した。
脆弱性の影響を受けるのは、Windows版とMacintosh版、Internet Explorer/Edge/Google Chrome搭載版の「18.0.0.209」以前のバージョンと、Linux版の「11.2.202.491」以前のバージョンである。
アップデート後は、Windows版とMacintosh版、Internet Explorer/Edge搭載版、WindowsとMacintosh上のGoogle Chrome搭載版が「18.0.0.232」に、LinuxとChrome OS上のGoogle Chrome搭載版が「18.0.0.233」に、Linux版が「11.2.202.508」に更新される。
また、延長サポート版の「13.0.0.309」以前のバージョンも影響を受ける。延長サポート版はこれまでの13系から18系へアップグレードされており、最新版は「18.0.0.232」となる。
同社のセキュリティ情報によると、最新版では35件の脆弱性が修正されている。開放したメモリーの再使用やバッファオーバーフロー、メモリー破壊、データ型の取り違えといった、コード実行につながるおそれのある危険な脆弱性が多数修正されているので、速やかにアップデートすることをおすすめする。
システムにインストールされているFlash Playerのバージョンは、下記のバージョン確認ページにアクセスするか、コントロールパネルやシステム環境設定の「Flash Player」の[更新]タブで確認できる。最新版への更新は、Flash Playerの自動更新機能を通じて行われるほか、同社サイトからダウンロードすることもできる。
Windows 8/8.1/10に搭載されているInternet Explorer 10/11およびEdge用のFlash Playerについては、Windows Updateを通じて最新版が配布されており、自動的に更新される。直ちに更新する場合は、コントロールパネルなどから[Windows Update]を開き、[更新プログラムの確認]をクリックすると確認とアップデートが行える。
Google Chrome用のFlash Playerについては、最新版を同梱した「Google Chrome 44.0.2403.155」が公開されており、こちらも自動的に更新される。自動更新された最新版は、ブラウザの再起動後に利用できるようになるので、ブラウザを起動したままでいる方は注意したい。直ちに更新する場合は、Chromeメニュー(右端のアイコン≡)から[Google Chromeについて]を選択すると、確認とアップデートが行える。
(2015/08/12 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・APSB15-19:Security updates available for Adobe Flash Player[英文](アドビ)
https://helpx.adobe.com/security/products/flash-player/apsb15-19.html
・Flash Playerのバージョン確認(アドビ)
http://www.adobe.com/jp/software/flash/about/
・Flash Playerのダウンロード(アドビ)
http://get.adobe.com/jp/flashplayer/
・Internet ExplorerおよびMicrosoft Edge上のAdobe Flash Playerの脆弱性に対応する更新プログラム(マイクロソフト)
https://technet.microsoft.com/library/security/2755801
・Stable Channel Update[英文](Google Chrome Releases)
http://googlechromereleases.blogspot.jp/2015/08/stable-channel-update_11.html