フィッシング対策協議会は4日、先月の月次報告書を公開した。2015年12月は金融機関をかたるフィッシングが急増し、寄せられたフィッシング報告件数は同年11月の10倍以上に跳ね上がったが、2016年1月はこれより1064件減少し、1476件となった。
報告件数は減少したが、1月のフィッシングサイトの URL件数(重複無し)、ブランド件数(海外含む)はともに増加し、URL件数は297件(前月比19件増)、ブランド件数は20件(同3件増)となった。
■報告件数の約9割が金融機関かたるフィッシング
昨年12月同様、もっとも多いのは金融機関をかたるフィッシングだ。昨年12月は98%を占めたが、今年1月も87%と9割近い高率だ。協議会は1月に下記6件の緊急情報を発信しているが、このうちゲーム1件を除く5件が金融機関(銀行4件、カード会社1件)だ。
・楽天銀行をかたるフィッシング(2016/01/04)
・ハンゲームをかたるフィッシング(2016/01/04)
・じぶん銀行をかたるフィッシング(2016/01/19)
・セゾンNetアンサーをかたるフィッシング(2016/01/19)
・三井住友銀行をかたるフィッシング(2016/01/22)
・りそな銀行をかたるフィッシング(2016/01/25)
当通信1月25日の記事でお伝えしたが(下欄参照)、銀行の偽サイトへ SMS(ショートメッセージサービス)またはメールで誘導するタイプ、カード会社会員対象の偽サイトへメールで誘導するタイプが観察されている。
また、協議会は、金融機関のほかオンラインゲームや通信事業者をかたるフィッシングの報告も受けている。2月に入ってからも多くのフィッシング報告が寄せられているといい、協議会は引き続き注意するよう呼びかけている。
(2016/02/04 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:フィッシング対策協議会】
・2016/01 フィッシング報告状況(2016年02月02日)
https://www.antiphishing.jp/report/monthly/201601.html