ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を通じて個人情報や内部情報がインターネット上に流出する事故が、今月に入ってからも相次いで発覚している。
■ 香川大学医学部、患者3名の個人情報がWinnyネットに流出
香川大学医学部(香川県三木町)は9日、医学部学生の私用パソコンがウイルスに感染し、患者3名の氏名や病名などがインターネット上に流出したと発表した。同学部によると、7日に文部科学省から同大学へ連絡があり、流出を把握した。同学生のパソコンがWinny経由でウイルス(Antinny:アンティニー)に感染し、当該パソコンに保存していた病院実習レポートから個人情報が流出したものと見られている。
・Winny等のP2Pソフト等の使用について(厳重注意)(香川大学)
http://gak.med.kagawa-u.ac.jp/~kyomu/siryou/attention/attention_winny.htm
■ 関西電力、原発関連資料などがWinnyネットに流出
関西電力(本店:大阪市北区)は9日、同社原子力事業本部(福井県美浜町)に勤務する管理職社員の個人パソコンから社内情報がWinnyを通じてインターネット上に流出していたと発表した。同社によると漏洩したのは原発の耐震関係資料や、社員ら約100名の個人情報など。福井県は9日、同本部長を呼び厳重に注意。経済産業省原子力安全・保安院も同日、同社社長を口頭で厳重注意した。
・当社社員の個人所有パソコンからの業務情報流出について(関西電力)
http://www.kepco.co.jp/pressre/2005/1209-1j.html
■ 日本航空、17空港の暗証番号などがWinnyネットに流出
日本航空(本社:東京都品川区)は8日、副操縦士(29歳)の自宅のパソコンがウイルスに感染し、国内16空港と海外1空港の空港制限区域内へ入るための暗証番号などの社内情報がインターネット上に流出したと発表した。副操縦士は当該パソコンでWinnyを使用していた。同社によると、7日に国土交通省から指摘があり、情報の漏えいを把握。空港内の立ち入り制限区域に通じるドアの電子ロックを解除するための暗証番号がネット上の掲示板などに書き込まれていたという。同社は、空港当局へ直ちに暗証番号の変更を依頼し、保安を強化するとしている。
・社員私物パソコンのウイルス感染による情報流出について(日本航空)
http://www.jal.co.jp/other/info2005_1208.html
(2005/12/12 ネットセキュリティニュース)