ファイル共有ソフトwinny(ウィニー)のウイルス感染による情報流出が、新たに3件、明らかとなった。
■ 学習塾運営会社:バイト社員の個人PCが感染、生徒23名の成績など流出
関西中心に進学塾を展開するアップ(兵庫県西宮市)は17日、アルバイト社員の個人所有パソコンがWinnyウイルスに感染し、生徒23名の個人情報がインターネット上に流出したと発表した。個人情報の内容は、通塾している生徒11名分の氏名、学年、校舎名、指導内容の記録と所感等が記入された報告書、および別の生徒12名の氏名、学年、科目が記入された成績の記入表(うち5名分の成績が記入されている)。同社の個人情報問合せ窓口宛てに10日、匿名メールで通報があり、発覚した。同社は規定に反して個人情報を自宅に持ち帰ったことに原因があるとし、全社員に対し再度、個人情報の社外持ち出し禁止を徹底、再発防止に努めるとしている。
・顧客の個人情報流出に関するお詫びとご報告(アップ)
http://www.up-inc.co.jp/topics/20060217.htm
■ 鹿児島市衛生公社:職員の家族のPCが感染、164名分の個人情報含む資料流出
鹿児島市衛生公社の職員情報を含む業務資料574件がインターネット上に流出していることが18日、明らかになった。流出した個人情報は、公社職員および公社に関係する市や県、外郭団体の職員などあわせて164名分で、情報内容は氏名、生年月日、異動日など。ネットの情報流出を監視している総務省から14日に公社に連絡があり、発覚した。公社職員が昨年3月、当該データを自宅に持ち帰り、家族のパソコンに保存している。このパソコンがWinnyのウイルスに感染し、流出原因となったと見られる。公社はデータ持ち出し禁止など職員教育を徹底し、再発防止に努めるとしている。
・鹿児島市
http://www.city.kagoshima.lg.jp/wwwkago.nsf
■ 刑務所と拘置所:刑務官のPCが感染、受刑者らの個人情報1万件以上が流出
刑務所などに収容されている人の個人情報がインターネット上に流出していることが13日までに明らかになった。流出が確認されているのは、滋賀刑務所や福岡拘置所などの被収容者の個人情報。情報内容は氏名、生年月日、性別、業務に関する内部文書などで、流出ファイルは1万件を超える可能性があるという。京都刑務所の刑務官が個人で使用していたパソコンがWinnyウイルスに感染し、保存していた情報が流出したものと見られている。法務省は事態の解明を急ぎ、再発防止に努めるとしている。
・法務省
http://www.moj.go.jp/
(2006/02/22 ネットセキュリティニュース)