警察庁は7日、重要なお知らせとして「いわゆる『山田オルタナティブ』ウイルスの動作概要について」を発表、同ウイルスに対する注意を呼びかけた。
発表の中で警察庁は、同ウイルスに感染するとハードディスク内の全ての内容が誰にでも閲覧可能な状態でインターネット上に公開されるため、大切な情報が流出する恐れがあるとし、不審なファイルをダウンロードしない、不審なメールやメールの添付ファイルを安易に開封しない、WindowsのUpdateを実行し、ウイルス対策ソフトの最新パターンを適用するなどの注意点をあげている。また、ウイルス対策企業各社から出されている情報を参考にして、対策をとるよう勧めている。
一方、マイクロソフトは、12日に公開した「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」の新版で、削除対象に山田オルタナティブを追加した。
同ツールを実行すると、山田オルタナティブの一部を自動的に駆除できる。同ツールは「Microsoftダウンロードセンター」から入手できるほか、「悪意のあるソフトウェアの削除ツールWebサイト」でオンライン版を利用することも可能。また、Windows XPとWindows Server 2003では、Microsoft UpdateやWindows Updateの自動更新機能を利用して実行することもできる。
ただし、同ツールはすでに感染して活動中のウイルスを検出・削除するもので、ウイルスの進入を防止する機能はない。また、更新されるまでの間隔が長いため、次々登場する新種や亜種にすぐ対応することができない。マイクロソフトも「コンピュータを保護するには、ウイルス対策ソフトウェア製品を使用する必要」があると明記しているので、注意したい。
(2006/04/13 ネットセキュリティニュース)
■いわゆる「山田オルタナティブ」ウイルスの動作概要について(警察庁)
http://www.cyberpolice.go.jp/important/2006/20060407_211255.html
■各社のウイルス情報
・BackDoor-CYC(マカフィー)
http://www.mcafee.com/japan/security/virB.asp?v=BackDoor-CYC
・BKDR_AGENT.BOG(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=BKDR_AGENT.BOG
・Backdoor.Nodelm(シマンテック)
http://www.symantec.com/region/jp/avcenter/venc/data/jp-backdoor.nodelm.html
■悪意のあるソフトウェアの削除ツール関連(マイクロソフト)
・Microsoftダウンロードセンター
http://www.microsoft.com/downloads/Search.aspx?displaylang=ja
・悪意のあるソフトウェアの削除ツールWebサイト
http://www.microsoft.com/japan/security/malwareremove/default.mspx