市場で販売されている中古パソコンの14%の内蔵ハードディスクから残存データが復元できたことが、電気通信のエヌ・ティ・ティ ネオメイト(NTTネオメイト、本社:大阪市中央区)の調査でわかった。昨年の調査結果の23%に比べて減少傾向にあるが、ほぼ7台に1台と高い確率を示している。
調査は、NTTネオメイトが東京、名古屋、大阪、福岡で無作為に選んだ販売店から購入した中古パソコン100台を対象としたもの。復元されたデータには、人事異動表や社内名簿、社内電子メールや個人の写真などが含まれていた。残存データを確認できたパソコンのうち、企業で使われていたとみられるパソコンは29%、個人で使われていたとみられるパソコンは71%。NTTネオメイトでは、処分するパソコンの残存データに対する危機意識は、企業では高まっているが、個人ではまだ低いと分析している。
ハードディスク内のデータは、「ゴミ箱」に入れても削除しても、完全に消えるわけではない。これまでも、廃棄パソコンから情報が流出して問題となっている。完全にデータを消去するには、市販ソフトやフリーウェアの削除ツールを使用してハードディスク全体にデータを上書きする方法がある。
(2006/05/08 ネットセキュリティニュース)
■中古パソコンのハードディスク内データの残存状況調査結果(NTTネオメイト)
http://www.ntt-neo.com/news/2006/060420-2.html
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