経済産業省は3日、インターネットオークションにおいて個人出品を装ういわゆる「隠れ業者」によるトラブルが相次いでいることを受けて、通信販売などを規制する「特定商取引法(特定商取引に関する法律)」で定められた表示義務に違反している業者のネットオークションIDを公表すると発表した。
同法第11条では、業者や大量に出品する個人に対して「事業者名や連絡先」「販売価格」「送料」などの表示が義務付けられており、違反した場合、業務停止や100万円以下の罰金が科されるが、個人には適用されない。このため、ネットオークションにおいて販売業者が個人を装い、匿名で海賊版を売りつけたり、代金をだまし取ったりする例が多く見られる。
このことから、同省では表示義務違反と見られる出品者のIDを公表し、ネットオークションの利用者が取引相手を判断するための参考として情報提供する。また、違反業者に対して表示を正すよう注意喚起も行う。注意喚起の際には「metipatrol」のIDでネットオークションを運営する各社が設置する質問機能を利用するとして、同省を装ったフィッシングや悪質ないたずらへの注意をうながしている。
出品者が事業者か非事業者かについての判断基準としては、同省が今年1月、ガイドラインを策定している。
(2006/07/07 ネットセキュリティニュース)
■インターネット・オークションにおける特定商取引法第11条違反者のID公表について 報道発表(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/20060703005/20060703005.html
■経済産業省の関連ページ
・オークションID公表
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/auction_id/main.htm
・違反と考えられる出品者ID
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/auction_id/offender_id.htm
・特定商取引法とは(通信販売)
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/tokushoho/gaiyou/tsuuhan.htm
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