加熱気味だったひと頃に比べると話題になることは少なくなったが、ウイルス感染によるファイル共有ソフトを介した情報流出事故は相変わらず続いている。かつてのWinny(ウィニー)に加え、最近はShare(シェア、シャレ)での流出も目立つ。
■NHK大阪放送局、顧客情報223件が流出
NHK大阪放送局は21日、受信料の徴収業務などを委託している地域スタッフの私有パソコンがウイルスに感染し、NHK堺営業センター(堺市堺区)管内の顧客情報223件がファイル共有ソフト「Share」を介してインターネット上に流出したと発表した。
流出したのは、当該地域スタッフが2004年8月に対応した顧客223人の氏名と住所の一部で、電話番号や口座番号などは含まれていない。NHKでは、個人情報を私有パソコンに保管することは禁止していたが、当該当該地域スタッフは日々の業務に役立てようと必要最小限のデータを入力していたという。
NHK関連では先月30日、子会社のNHKアートが大河ドラマ出演者の写真などをShareネットに流出していたことを明らかにしている。
・地域スタッフによる個人情報流出(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/otherpress/060721.html
【過去記事】
・NHKアート、Shareのウイルス感染で大河ドラマ出演者の写真流出(2006/07/13)
■シャレタマ感染も再び急増中
トレンドマイクロのウイルス情報では、同社製品の感染検知数を基に集計した感染状況を閲覧することができる。
同社の集計によると、シャレタマの感染数は5月半ばから6月末にかけて急上昇。その後は沈静化したかに見えたのだが、先週末から再び感染者数が急増している。夏休みに入ったからなのか、相次ぐ流出事故が呼び水になったのか理由は定かではない。が、いずれにせよ、ファイル共有ソフトの世界は不審なファイルの巣窟。安易に手を出さないよう、注意したい。
・WORM_ANTINNY.BJ - 感染状況(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM%5FANTINNY%2EBJ&VSect=S&Period=All
(2006/07/24 ネットセキュリティニュース)