URLフィルタリング製品の開発を行うネットスターは12日、ワンクリック詐欺サイトへの入り口として偽の芸能情報サイトを使う手口が急増していると発表した。7月から9月の間に同社が発見または登録したワンクリック詐欺サイトのうち、5割がこのパターンだった。
同社によると、この手口を使うワンクリック詐欺業者は、詐欺サイトへの入り口として「芸能界の裏話」など、芸能情報やゴシップを掲載しているように見せかけた偽サイトを作成。検索サイトや、ブログのトラックバック、迷惑メールからのリンクで偽サイトを訪れたユーザーが、写真や文中のリンクをクリックすると、ワンクリック詐欺サイトの入り口となる年齢認証画面に誘導されてしまう。
また、新手口として、サポート窓口と称して電話番号やメールアドレスを掲載する詐欺サイトが増えている。ネットスターでは、一度連絡先を教えると、しつこく連絡してくる恐れがあると警告している。
ワンクリック詐欺というと、アダルトサイトや出会い系サイトで被害にあうイメージがあるが、それだけではない。情報処理推進機構(IPA)は3日に発表した「9月分および第3四半期のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況」の中で、投資関係サイトを装った詐欺サイトの例をあげている。ワンクリック詐欺の被害にあわないために、信頼できないサイトにアクセスしないよう心がけたい。
(2006/10/17 ネットセキュリティニュース)
■ワンクリック詐欺、芸能ゴシップサイトからの誘導が5割に急増(ネットスター)
http://www.netstar-inc.com/press/press061012.html
■コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[9月分および第3四半期]について(IPA)
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2006/10outline.html
【関連記事:ネットセキュリティニュース】
・パッチ配信を偽るウイルスメール多発、入手は正規サイトから:IPAが警告(2006/10/05)
・怪しいサイトからは「引き返す」判断を:IPAがワンクリック詐欺等に警告(2006/08/08)
・急増するワンクリック詐欺に注意:メールアドレスを盗む新手口も登場(2006/07/20)