ヤフーオークションを悪用し、ビジネスソフトや地図ソフトなどの海賊版を販売したとして摘発されるケースが後を絶たない。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)では、今年に入って半月足らずの間にすでに逮捕事例1件、送検事例1件があったことを明らかにしている。
■ ヤフオクで誘導し海賊版販売1万件、愛知県の男を逮捕・送検
北海道警生活経済課、江別署、三笠署、岩見沢署と京都府中立売署は2006年10月30日、「一太郎2005」などの海賊版を販売していた愛知県長久手町の無職の男(34歳)を著作権法違反の疑いで逮捕し、今月15日までに、著作権法違反のほか、有印公文書偽造などの罪で札幌地検に送致した。男はヤフーオークション上に正規のソフトを出品し、出品画面に「廉価版も販売」と説明欄を設けて、問い合わせてきたユーザーに自サイトのURLを紹介。注文者に商品が海賊版であることを示唆するメールを送信した上で、69種類を1,500~2,500円で販売していた。調べによると、約2年3か月の間に海賊版1万枚以上、約3,000万円を売り上げていた。また、運転免許証を50枚以上偽造し、それをもとにネットバンクに約40の口座を開設するなど、有印公文書偽造、有印私文書偽造などの余罪が明らかになっている。
・約2年間で1万人以上に海賊版を販売、男性を送致(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news070115.html
■ Winnyで拾ってヤフオクへ、住宅地図ソフトの海賊版販売で宮崎県の男を逮捕
福岡県警生活経済課と筑紫野署は10日、電子住宅地図ソフト「デジタウン」の海賊版をヤフーオークションで販売していた宮崎県小林市の自営業の男(29歳)を、著作権法違反の疑いで逮捕した。男はデジタウンの地域別商品数十種類ををまとめてDVD-R1枚に複製し、「福岡県セット」「四国セット」などと称して5,000~10,000円で販売していた。警察の調べによると、これまでに少なくとも245人に約123万円を売り上げており、これは正規品価格では1億円を超える換算となる。デジタウンの商品は、ファイル交換ソフトの「Winny」「Limewire」を通じて入手したと供述しているという。
・ヤフオクで電子住宅地図ソフトの海賊版販売の男性を逮捕(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news070110.html
■ オークションから誘導しHPで海賊版ソフト販売、北海道の男を逮捕・送検
岩手県警生活環境課と盛岡東署は2006年11月23日、「一太郎2006」などの海賊版を販売していた北海道苫小牧市の無職の男(32歳)を著作権法違反の疑いで逮捕し、同24日、盛岡地検に送致した。男はヤフーオークションへの出品画面に「リスト希望の方、質問等はこちら」と外部へのリンクを貼り、リンク先にメールフォームを設置して、問い合わせてきたユーザーに自サイトのURLを自動返信していた。販売商品はユーザー登録ができないことなどを自サイトに明記した上で、ビジネスソフト60種類を1,000~4,200円で販売していた。
・オークションから自作ホームページへ誘導、海賊版を販売(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/news061124.html
(2007/01/16 ネットセキュリティニュース)