セキュリティベンダー各社は8日から9日にかけ、「第三次世界大戦が勃発」など、戦争に関連のある件名が付いたウイルス付きデマメールが出回っているとして注意を呼びかけた。
各社の情報によると、メールの件名は「イラン(またはUSA、イスラエル)が第三次世界大戦を開始」「アメリカのミサイル攻撃で20000人のイラン人が死亡」などで、本文は存在しない。メールには、「Video.exe」「News.exe」「More.exe」といった、デマ情報に興味を持った人がついクリックしたくなるような名前のEXE形式ファイルが添付されている。
このファイルをクリックするとウイルスが活動を開始。Windowsファイアウォールや、セキュリティ関連のアプリケーションが無効にされるとともに、PCに保存してあるアドレス宛てに同様のウイルスメールが送信される。セキュリティベンダー各社では、このウイルスをW32/Nuwar@MM(McAfee)、W32.Mixor.AR@mm(Symantec)、WORM_NUWAR.AOK(トレンドマイクロ)、Zhelatin.CQ(F-Secure)などと名付け、対応している。
センセーショナルなニュースやゴシップに見せかけたメールを送りつけ、リンクや添付ファイルを開かせてウイルスに感染するよう仕向ける手口は、これまでにも何度も指摘されてきた。最近では、今年1月に、欧州を襲った暴風雨のニュースを装うウイルス付きデマメールが多数、出回っている。ウイルス感染による被害を防ぐために、こうしたデマメールの罠にかからないよう十分注意するとともに、ウイルス対策ソフトのパターンファイルを常に最新版にしておくよう心がけたい。
(2007/04/10 ネットセキュリティニュース)
【ウイルス情報】
■W32/Nuwar@MM[英文](MacAfee)
http://vil.nai.com/vil/content/v_140835.htm
■W32.Mixor.AR@mm[英文](Symantec)
http://www.symantec.com/enterprise/security_response/writeup.jsp?docid=2007-040904-0940-99
■WORM_NUWAR.AOK(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM%5FNUWAR%2EAOK
■Zhelatin.CQ(F-Secure)
http://www.f-secure.co.jp/v-descs/v-descs3/Zhelatin.CQ-jp.htm
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