ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介した情報流出が止まらない。31歳の男性臨時教諭のパソコンからは、埼玉県川口市の中学校と、沖縄県石垣市の中学校のデータが同時に流出。中国電力からは業務情報が流出している。
■臨時教諭のPCから生徒や職員の個人情報流出~川口市立中、石垣市立中
男性臨時教諭(31歳)のパソコンから、埼玉県川口市立榛松(はいまつ)中学校と、沖縄県石垣市立大浜中学校の生徒や職員に関する個人情報が流出していたことがわかった。臨時教諭は2005年度、川口市立榛松中で美術教諭として勤務。同中を2006年3月に退職した後、石垣市の大浜中に今年3月まで勤務していた。ウイルス感染により情報がWinnyネットワーク上に流出したもので、感染時期は2006年12月25日ごろと見られる。
川口市教育委員会が16日に行った発表によると、榛松中学校からは、卒業生や在校生、職員合わせて410名分の個人情報が流出した。流出した情報は、2005年度と2006年度の生徒名簿や、2005年度の美術の成績、生徒と教職員の氏名を含む給食費明細など。教諭は、データをUSBメモリーに移して学校から持ち出していた。
石垣市教育委員会が17日に行った発表によると、大浜中学校からは生徒や職員419名分の個人情報が流出した。流出した情報は、氏名、住所、電話番号が書かれた名簿や、生徒の成績など40点以上。これまでに流出による被害の報告はないという。
・川口市教育委員会
http://www.city.kawaguchi.saitama.jp/education/
・石垣市教育委員会
http://www.city.ishigaki.okinawa.jp/400000/410000/410100/www/
■中国電力、協力会社社員のPCから業務情報流出
中国電力は10日、同社の業務情報がWinnyネットワーク上に流出していたと発表した。同社によると、3月30日に情報が流出していることを発見し、事実関係の調査を実施したところ、光ファイバー関係工事請負先の協力会社社員個人が所有するパソコンがコンピューターウイルスに感染し、パソコン内に保存していた業務情報が流出していたことが判明した。流出した業務情報は、山口県における同社光ファイバー関係工事に伴う測定記録で、顧客の情報や保安管理上の機微情報は含まれていないという。同社は、再発防止に向け、請負先およびその協力会社を含めてさらなる厳重・適正管理を徹底するとしている。
・当社光ファイバー関係工事に関する業務情報の流出について(中国電力)
http://www.energia.co.jp/info/oshirase16.html
(2007/04/18 ネットセキュリティニュース)