Winny(ウィニー)など、ファイル交換ソフトを介した情報流出が3件明らかとなった。広島県大竹市の消防署からは個人情報を含む業務情報が、千寿製薬からは取引先や同社社員など1,368名の個人情報が流出。富士通からは、顧客638名の個人情報が流出した。
■広島県大竹市消防本部、ウイルス感染で個人情報5名分を含む業務情報流出
広島県大竹市は15日、同市消防職員の個人所有パソコンから、個人情報を含む行政情報が、ファイル交換ソフトを介してインターネット上に流出したと発表した。同市によると10日、県を通じて総務省から流出を指摘された。流出した業務情報は、2002年3月から2004年9月の間に更新、登録されたもので、出動報告書、実況見分調書などの文書16ファイルや、訓練等の報告用写真20ファイル。ファイルには、氏名、住所、生年月日、電話番号など5名分の個人情報と、法人3件の社名や住所が含まれていた。当該職員は、2004年度中、私用パソコンを職場で使用しており、これを自宅に持ち帰ってからウイルスに感染し、今回の流出となった。
・記者発表資料[PDF](大竹市)
http://www.city.otake.hiroshima.jp/c-info/documents/press_190515.pdf
・情報流出について(お詫び)(大竹市)
http://www.city.otake.hiroshima.jp/c-info/jouhou_190515.html
■千寿製薬、Winnyのウイルス感染で医療関係者など1,368名の個人情報流出
医薬品等を製造、販売している千寿製薬(本社:大阪市中央区)は11日、同社社員の個人所有パソコンから、医療関係者などの個人情報がWinnyを介して流出したと発表した。同社によると、流出が発覚したのは6日。医療関係者24名と取引先関係者4名の氏名や、住所、施設名、会社名等と、同社社員25名の給与・賞与データならびに社員1,315名の氏名、連絡先が流出した。当該社員は、同社サーバー内に保管されていたデータを、社内規定で禁止されていたにもかかわらずメールで自宅のパソコンに転送。当該パソコンが今月3日ごろウイルスに感染し、今回の流出となった。同社では、業務用パソコンについてはハードディスクでのデータ保管禁止、指紋認証を含むセキュリティの強化等を図っていたという。
・「Winny」を介した個人情報の一部流出について[PDF](千寿製薬)
http://www.senju.co.jp/japan/newproduct/pdf/20070511.pdf
■ 富士通、パソコンを修理した顧客638名の個人情報流出
富士通(本店:川崎市中原区)は11日、同社製パソコンの修理を委託していた富士通ゼネラルのグループ会社社員が、過去に修理を受けた顧客638名の個人情報をインターネット上に流出させたと発表した。富士通の関係者が4月末に流出を発見した。富士通によると、流出したのは、2001年10月から2002年4月までに同社製パソコンの修理を受けた東京近郊在住の顧客の一部、638名の氏名、住所、電話番号。当該グループ会社社員のパソコンがウイルスに感染し、ファイル交換ソフトを介して情報が流出した。同社によると、当該情報が不正利用されたとの事実は確認されていないという。
・お客様情報の流出について(富士通、富士通ゼネラル)
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2007/05/11-1.html
(2007/05/16 ネットセキュリティニュース)