ウイルスに感染による個人情報の流出が4件、明らかになった。損保ジャパンの代理店から顧客と嘱託医の情報が、宮城県栗原市職員の家族から旧町の住民情報が、尾道市消防局の職員から職員や消防団員の情報が、志學館職員から全校生徒と過去の入試情報が、ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介してインターネット上に流出した。
■損保ジャパン、顧客と嘱託医2,990名の個人情報流出
損保ジャパン(本社:東京都新宿区)と損保ジャパンひまわり生命保険(同)は23日、両社が保険の販売を委託している代理店から、顧客と嘱託医の個人情報2,990名分がインターネット上に流出したと発表した。
流出したのは、損保ジャパンのテニス保険を契約していた顧客情報58名分と、損保ジャパンひまわり生命保険の2006年7月時点の嘱託医情報2,932名分。顧客情報には名前や生年月日、住所、電話番号、職種、保険の契約内容が、嘱託医情報には医師の氏名、病院・診療所名、住所、電話番号などが含まれていた。愛知県長久手町の代理店「かなだ事務所」のパソコンが今月15日ごろウイルスに感染しWinnyを介して流出。外部からの連絡を受け、18日に流出を確認した。
・代理店のパソコンのウイルス感染による情報流出について[PDF](損保ジャパン)
http://www.sompo-japan.co.jp/news/download/200707231700.pdf
・代理店のパソコンのウイルス感染による情報流出について[PDF](損保ジャパンひまわり生命保険)
http://www.himawari-life.com/news/file/news-file-105.pdf
■栗原市、旧一迫町の住民126名の個人情報流出
宮城県栗原市は23日、職員が家族に譲渡した私有パソコンから旧一迫町の住民など126名の個人情報がインターネット上に流出したと発表した。
流出したのは2000~2004年までの旧一迫町の業務情報64件で、町道用地の提供者や町営住宅の家賃未納者など126名分の住所や氏名が含まれていた。市によると、当該職員は旧一迫町役場時代に私有パソコンを業務に使用しており、当時の業務情報を削除しないまま今年3月、当該パソコンを家族に譲渡。家族がWinnyをインストールし、ウイルスに感染、流出した。今月17日に県を通じて総務省からの連絡を受け、流出が判明した。
・栗原市ホームページ
http://www.kuriharacity.jp/
■尾道市、消防局職員と消防団員992名の個人情報流出
広島県尾道市は23日、消防局職員の私有パソコンから職員や消防団員992名の個人情報がインターネット上に流出したと発表した。
流出したのは消防大会などの参加者名簿など102件で、市職員と消防団員992名の名前と、一部には電話番号や生年月日が記載されていた。市によると、当該職員は公用パソコンが配備された2005年2月ごろまで業務に私有パソコンを使用。当時の業務情報を削除し忘れたまま持ち帰り、家族がWinnyをインストールし先月3日ごろウイルスに感染、流出した。今月19日に県を通じて総務省からの連絡を受け、流出が判明した。
・尾道市ホームページ
http://www.city.onomichi.hiroshima.jp/
■志學館中等部・高等部、全校生徒の名簿や過去の入試情報が流出
私立志學館中等部・高等部(鹿児島県鹿児島市)は19日、今年度の全生徒の名簿や過去の入試情報の一部がインターネット上に流出したと発表した。
流出した名簿には、中・高等部の全生徒691名の氏名と保護者名、住所、電話番号が、入試情報には氏名や成績、合否結果などが記載されていた。流出したデータは今年4月、同校職員が自宅で作業を行うために私有パソコンに保存して持ち帰っていたもので、今月16日ごろにウイルスに感染し、Winnyネットワーク上に流出したものとみられる。18日に県などから連絡があり、流出が判明した。
・お詫び(志學館 中等部・高等部)
http://blog.goo.ne.jp/shigakukan_2007/e/bc1e433ba7f5fe6a9a7cec458a459934
・志學館中等部・高等部ホームページ
http://www.jkajyo.ac.jp/shigakukan/index.html
(2007/07/24 ネットセキュリティニュース)