先月末から今月初めにかけて、インターネットを悪用した犯罪による児童(18歳未満)の逮捕や送検が相次いだ。夏休みに入り、子どもたちがインターネットにふれる機会が増えている。ネットを使った詐欺やわいせつな書き込み、メールによる中傷や嫌がらせなどは犯罪になることを、子どもと話し合い再確認しておきたい。
■千葉県の高3女子、コンサートチケットの販売詐欺で逮捕
警視庁少年事件課は1日までに、千葉県松戸市に住む県立高校3年の女子(17歳)を詐欺容疑で逮捕した。報道によると、女子生徒は今年1月30日に携帯電話の掲示板に人気アイドルグループ「関ジャニ∞」のチケット2枚を譲ると虚偽の書き込みをし、同グループファンの都立高校生に1万2,000円を振り込ませて騙し取った疑い。女子生徒は実際にはチケットを持っておらず、動機については自分も同グループのファンで「コンサート代が欲しかった」と話しているという。同課は、女子生徒が昨年11月から今年2月にかけて、13都道府県の48人から合計65万円を詐取したとみて調べを進めている。
■秋田県の女子高生、出会い系サイトにわいせつ書き込みで書類送検
秋田県警大仙署と同県警少年課は先月27日、インターネットの出会い系サイトに性的関係を誘う書き込みをしたとして、秋田県内に住む高校生女子(16歳)を、出会い系サイト規制法違反で家庭裁判所大曲支部に書類送検した。報道によると、女子生徒は今年4月5日夜、出会い系サイト掲示板に携帯電話でアクセスし、自分のメールアドレスを添えて、わいせつ行為を呼びかける書き込みをした疑い。県警がサイバーパトロール中に同サイトの書き込みを発見し、メールアドレスを手がかりに女子生徒を特定したという。動機については、反響が面白かったと話しているという。2003年9月に施行された出会い系サイト規制法では、出会い系サイトで児童に性交渉などを伴う交際の勧誘をした場合に100万円以下の罰金が科されるが、誘った児童も処罰対象となる。
■京都府の高1男子、ふられた同級生へ迷惑メール約1,000通送信で書類送検v
京都府警堀川署は先月30日、当時中学の同級生だった女子生徒(15歳)に迷惑メール約1,000通を送ったとして、京都府中京区に住む高校1年の男子(16歳)を京都府迷惑防止条例違反で書類送検した。報道によると、男子生徒は昨年5月2日から14日にかけて、当該女子生徒に、中傷や卑猥な内容のメールを繰り返し送りつけた疑い。動機は別れ話を切り出された腹いせで、偽名を使ってフリーメールアドレスを複数取得し、送信に使ったという。女子生徒は昨年5月中旬に堀川署に被害届けを提出していた。
(2007/08/07 ネットセキュリティニュース)