2007年上半期の出会い系サイトに関係した事件の検挙件数が、最多となった前年同期に次ぐ909件(前年同期比:-2件)だったことが、警察庁のまとめで分かった。被害者数も708件(同:-11件)と、高止まりを続けている。
出会い系サイト関連の犯罪では、児童買春・児童ポルノ法違反、青少年保護育成条例違反、児童福祉法違反といった、子どもたち(18歳未満の少年少女)が性犯罪に巻き込まれる事件が相変わらず多く、689件と検挙全体の76.0%を占める一方、子どもたちが自ら出会い系サイトに違法な書き込みを行うケースも目立つ。
出会い系サイト規制法違反(不正誘引)による検挙件数は、前年同期2倍の39件に増加。このうち、子どもたちによるものが過半数の21件を占める。援助交際やわいせつ行為を誘う子どもたちの書き込みは前年後期から急増しており、警察庁では違法な書き込みの早期発見・削除に向けて、事業者への指導やサイバーパトロールを強化するとしている。
出会い系で被害にあった708人のうち85.3%にあたる604人が子どもたちであり、そのうちの601人(99.5%、被害者全体の84.9%)を少女が占める。被害にあった子どもたちの95.5%(577人)は、出会い系サイトへのアクセス手段に携帯電話を使用しており、警察庁は出会い系サイトの危険性や利用禁止、フィルタリング普及に向けた啓発活動の強化を対策としてあげている。
(2007/08/30 ネットセキュリティニュース)
■平成19年上半期のいわゆる「出会い系サイト」に関係した事件の検挙状況について[PDF](警察庁)
http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h19/pdf36.pdf
■警察庁:あぶない!出会い系サイト
http://www.npa.go.jp/cyber/deai/index.html
■出会い系サイトに関連した犯罪防止リーフレット[PDF](警察庁)
http://www.npa.go.jp/cyber/deai/pdf/pamphlet.pdf
【過去記事:ネットセキュリティニュース】
・出会い系サイト~警察庁が2006年の検挙状況発表、未成年者の携帯電話対策も(2007/02/19)
・「出会い系サイト」関連事件が過去最多を示す~警察庁まとめ(2006/08/15)