三重県警から、ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介して警察情報1,900件が流出した。3か月前、警視庁北沢署から個人情報を含む大量の警察情報が流出して大きな騒ぎとなったが、今回も事故関係者の個人情報が流出してしまった。また、ファイル共有ソフトを介してネット上に情報を流出させたことによる懲戒処分3件も発表されている。
■ 三重県警、Winnyのウイルス感染で警察情報流出
三重県警は11日、亀山署刑事課の男性巡査(30歳)の自宅パソコンから、警察情報1,900件がWinnyを介してネット上に流出したと発表した。県警によると、流出したのは捜査書類の様式や参考資料と、交通事故の捜査資料など。交通事故の当事者75名の住所、氏名も含まれているという。警察庁からの指摘で、5日に流出が発覚した。巡査は署で使用していた外付けハードディスクを持ち帰って自宅のパソコンに接続していた。音楽ファイルをダウンロードしようとしてウイルスに感染し、情報が流出したとみられる。
・警察情報の流出事案についてのお詫び[PDF](三重県警察本部)
http://www.police.pref.mie.jp/info/owabi_u.pdf
■ WinnyやShareを介した情報流出で処分~愛知、茨城両県教委、農研機構
WinnyやShare(シェア、シャレ)を介した情報流出問題で、関係者に対する処分3件が公表された。
愛知県教育委員会は7月27日、自宅のパソコンから生徒の個人情報1万4,598名分を流出させた県立一宮工業高校の男性教諭(43歳)を停職3か月の懲戒処分とした。教諭は6月、無断で持ち出していた生徒の名簿や成績などのデータをShareのウイルス感染により流出させた。
茨城県教育委員会は8月27日、自宅のパソコンから児童や生徒の個人情報2,092名分を流出させた古川市立古河第二中学校の男性教諭(36歳)を停職1か月の懲戒処分とした。教諭は7月、無断で持ち出していた児童生徒の成績表などのデータをShareのウイルス感染により流出させた。
農林水産省所管の独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構」は11日、自宅のパソコンから農業研究者や職員の個人情報567名分を流出させた男性職員(40歳代)を戒告の懲戒処分とした。職員は6月ごろ、無断で持ち出していた業務用ファイルをWinnyのウイルス感染により流出させた。
・職員の懲戒処分について(農業・食品産業技術総合研究機構)
http://www.naro.affrc.go.jp/news/0000000003/2007/0000003263/0000003263.html
(2007/09/12 ネットセキュリティニュース)
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