総務省島根行政評価事務所(島根県松江市)は14日、年金支給の可否を審査する「年金記録確認島根地方第三者委員会」の資料公開にあたり、審査対象者1名の個人情報を誤ってホームページ(HP)に掲載したと発表した。発表に先立ち、同事務所はHPから個人情報を削除していたが、当該情報はGoogleのキャッシュに残り、発表後も誰でも閲覧可能な状態が続いていた。
同委員会は11月22日、年金支給に関する「あっせん案及び年金記録の訂正不要の決定について」の公表資料を作成。その際、申立人1名の個人情報を消し忘れていたが、11月30日、各地方第三者委員会の公表資料として、総務省のHPにそのまま掲載された。
当該資料に関する事務を行っている島根行政評価事務所は12月11日、個人情報の誤掲載に気づき、問題箇所を削除した修正版を作成、13日にHPのファイル差し替えを行った。同事務所は翌14日に誤掲載について事実を公表し謝罪したが、この時点では個人情報が掲載されたファイルがGoogleにキャッシュされ、誰でも閲覧できる状態だった。閲覧可能になっていた個人情報は、申立人1名の氏名、生年月日、住所、基礎年金番号、勤務先など。
当編集部では、誤掲載公表当日の14日、個人情報を含むファイルがGoogleにキャッシュされて閲覧可能状態にあることに気付き、同事務所へ事態を通知した。同事務所は通知を受けて削除作業を開始。17日にキャッシュの削除措置が完了した。
11月にも、自衛隊神奈川地方協力本部において同様の事態が起きている。同本部のケースでは、キャッシュの削除措置が迅速に行われず、93名分の個人情報が半月以上も閲覧可能な状態にあった。
(2007/12/19 ネットセキュリティニュース)
■島根行政評価事務所ホームページでの個人情報の誤掲載について(総務省)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/pdf/071214_2.pdf