ファイル共有ソフトWinny(ウィニー)を介した情報流出が2件、明らかとなった。東電のグループ企業で原子力発電所の文書管理業務等を行う東京レコードマネジメントからは、同社支社サーバーのIDやパスワード、福島第一原発関連の資料等が流出。ネット上で一時、原発のサーバーにアクセスできるのではないかと騒ぎになった。また、熊本県相良村では、役場職員や各種団体長など187名分の個人情報が流出した。
■東電関連会社から原発関連の資料等が流出
東京電力のグループ企業で、原子力発電所の文書管理業務等を行う東京レコードマネジメント(本社:東京都港区)は15日、同社関連の情報がWinnyを介してネット上に流出したと発表した。流出した情報の中に、核物質防護に関する情報は含まれていないという。同社によると、流出した情報には、東電から委託を受け、同社が文書管理業務を行っている、福島第一原子力発電所関連の資料の見出し等が含まれていた。また、同社福島支社のサーバーのID、パスワードも流出したが、このサーバーは2年ほど前から使われていなかった。同社は、流出の詳細について現在調査中だとしている。
・「ウイニー(Winny)」を介した情報の流出について(東京レコードマネジメント)
http://www.tepco-trm.co.jp/htm/topics/20080115.htm
■熊本県相良村、村民や職員187名分の個人情報流出
熊本県相良村は7日、総務課の男性職員(34歳)の私有パソコンから、村民や役場職員の個人情報がWinnyを介してネット上に流出したことを発表した。相良村によると、流出したのは2004年度の区長、班長、各種団体長や役場職員の氏名、住所や電話番号などで、187名分に上る。相良村では2005年にコンピュータのシステムを更新したが、男性職員はシステム更新前にバックアップの目的でデータを持ち出し、自宅のパソコンに保存。昨年12月、Winnyのウイルス感染によりデータが流出した。流出は外部からの指摘で判明。役場では、業務に関するデータの持ち出しを禁止していた。
・相良村
http://www.vill.sagara.lg.jp/
(2008/01/16 ネットセキュリティニュース)