出会い系サイトで事件に巻き込まれるのは少年少女だけではない。援助交際と聞いて出かけてみれば美人局だったり、買春行為の証拠写真に撮られて恐喝されたり、本人ではないイケメン写真に騙されて会社の金を横領して貢がされたりと、さまざまな事件に巻き込まれている。
顔の見えない相手を安易に信用することは、これまで積み重ねてきた人生を一瞬で失うことになりかねない。
■援助交際と見せかけて呼び出し大人を恐喝、高校生3人を逮捕
警視庁少年事件課は1月31日、携帯電話の出会い系サイトで援助交際と見せかけて自営業の男性(40歳)を呼び出し、現金を脅し取ろうとしたとして、東京都内在住の男女高校生(いずれも17歳)を恐喝未遂の疑いで逮捕した。容疑の少女2人は昨年12月に、男性を足立区の公園に呼び出し、後から現れた容疑の少年が因縁をつけて現金を脅し取ろうとしたとみられている。
■イケメン写真に騙され会社の金1億3,000万円以上を貢ぐ~会社員の女ら逮捕
愛知県警港署は1月24日、会社の預金を盗んだとして、名古屋市在住の無職の女(30歳)と住所不定の無職の男(32歳)を窃盗の容疑で逮捕した。容疑者らは昨年3月から4月にかけて容疑の女が勤務していた名古屋市の運送会社の預金約250万円を盗んだ疑いをもたれている。同社の経理課に勤務していた女が、会社のキャッシュカードを悪用し、総額約1億3,000万円以上を横領して送金していた。同社は昨年4月に内部調査で不正を発見し、5月に女を懲戒解雇。港署に告訴するともに、名古屋地裁に1億5300円の損害訴訟を起こした。2人は2001年末ごろに知り合ったが面識がなく、女は男から送られてきたいわゆるイケメンの写真(別人)を男と思いこみ、連絡を絶たれることを恐れて、男に要求されるままに金を盗んで送金していた。
■女子高生に売春をさせ、恐喝も~男3人を逮捕
県警少年課と岐阜中署は先月17日までに、岐阜市在住の高3少女(17歳)に援助交際をさせたとして、男A(37歳)と男B(23歳)を児童福祉法違反(児童にいん行をさせる行為の禁止)の容疑で、少女に現金を渡してわいせつ行為に及んだとして男C(37歳)を児童買春の容疑で、それぞれ逮捕した。男AとBは昨年10月、少女に携帯の出会い系サイトに援助交際の書き込みをさせ、応じた男Cから現金3万円を岐阜市内のホテルでみだらな行為をさせた容疑をもたれている。少女が受け取った現金は男Aに渡ったとみられている。男Aらは男Cが少女とホテルに入る様子を写真に撮り、男Cから現金を脅し取ろうとした疑いももたれている。
■偽札を使い買春、会社員の男を逮捕
郡山署は先月17日までに、出会い系サイトで知り合った女性(20歳)に偽1万円札を渡したとして郡山市在住の会社員の男(30歳)を偽造通貨行使の容疑で逮捕した。容疑者は昨年12月に郡山市内の路上で、女性に偽1万円札2枚を渡したと見られている。
■無職女性を絞殺未遂 会社員を逮捕
都城署は1月8日、携帯電話の出会い系サイトで知り合った無職女性(27歳)を絞殺しようとしたとして、都城市在住の会社員の男(21歳)を殺人未遂容疑で逮捕した。容疑者は同月7日、同市内の寺の駐車場に停めた軽乗用車内で、女性の首をネクタイで絞めて殺害しようとした疑い。女性は抵抗して逃げ、同署に被害届を提出した。容疑者は殺意を否認しているという。
(2008/02/07 ネットセキュリティニュース)
◆有名企業の名で誘い込むフィッシングにご用心~NTTドコモ、mixiが注意喚起(2008/02/06)
有名企業の名を悪用するフィッシング詐欺が相次いでいる。先月27日にはmixi(ミクシィ)が、今月1日にはNTTドコモが、それぞれの社名をかたるフィッシングメールと類似サイトについて注意を喚起した。
■NTTドコモ、「ドコモ」を名乗るスパムメールと偽サイトについて警告
NTTドコモ(東京都千代田区)は1日、ドコモをかたるフィッシングサイトについて注意を促した。「ドコモ」または「ドコモのインフォメーションセンター」の名前でメールを送りつけ、ドコモのホームページによく似たサイトに誘導し、個人情報を入力させようとする。ドコモではメールで顧客に個人情報を問い合わせることはないとして、注意を促している。また、同社のホームページで電子メールの見分け方を解説している。
・ドコモのホームページを装ったサイトについて(NTTドコモ)
http://www.nttdocomo.co.jp/info/notice/page/080201_01_m.html
・電子メールを悪用した犯罪について(NTTドコモ)
http://www.mydocomo.com/web/magazine/akuyou.html
■mixi、「mixii」を名乗るスパムメールと偽サイトについて警告
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「mixi」を運営するmixi(東京都渋谷区)は先月27日、同社の社名をかたるスパムメールと類似サイトについて注意を促した。スパムメールは送付元の名称を「mixii運営事務局」「mixii(ミクスィ)」などとし、mixiとよく似たサイトへ誘導して個人情報を入力させようとする。mixiが発送するメールと体裁の似たメールも報告されており、mixiでは送付元の名称やURLを確認するよう呼び掛けている。
・mixi運営事務局を騙るメールや類似サイトにご注意ください(mixi)
http://mixi.jp/attention.pl
・【注意喚起】mixiをかたるメールと類似サイト(フィッシング対策協議会)
http://www.antiphishing.jp/news/000056.html
上記2社だけでなく、有名企業の名はひんぱんにフィッシングに悪用されている。当ネットセキュリティニュースでも先月30日に、シティバンクをかたるフィッシングサイトについてお知らせしたばかり。
こうしたフィッシングに騙されないために、「企業名で送られてくるメールを安易に信用しない」「企業サイトへのアクセスはメールからではなくお気に入りに登録したURLなど信頼できる情報源から行う」「個人情報の入力の際には、ブラウザに錠マークが表示されていること、またはURLが『https』から始まっていることを確認する」など、基本的な対策を忘れないように心がけたい。
(2008/02/06 ネットセキュリティニュース)