警察庁から委託を受けて運営しているインターネット上の違法・有害情報の通報受付窓口「インターネット・ホットラインセンター」は25日、今年6月の通報状況を公表した。今年上半期の通報数が、前年同期の1.8倍に激増していることが分かった。
センターが今年上半期に受理した通報件数は6万6832件。前年同期の3万6268件から84.3%増加し、平均すると1日に約367件に上る。
寄せられた情報は、児童ポルノや規制薬物の販売などの違法情報が6139件(前年同期比21.1%減)。殺人の請負や自殺の誘引などの公序良俗に反する有害情報が2727件(同24.3%増)。名誉毀損や殺害予告、知的財産侵害などのガイドライン対象外のその他の情報が6万1278件(同98.6%増)の計7万144件(同71.8%増)だった(1件の通報に含まれる複数の違法・有害情報が個別にカウントされているので通報数よりも多い)。
違法情報の内訳は、「わいせつ物公然陳列「が63.0%(3868件)、「児童ポルノ公然陳列」が13.6%(836件)と高い割合を占めている。違法情報のうち、3409件が警察に通報。警察庁の発表では、そのうち515件の捜査に着手し、4件は検挙に至ったという。また、2,662件についてはプロバイダや管理者に削除を依頼し、89.1%の2,373件が削除された。
有害情報については、「違法行為を直接的かつ明示的に請負・仲介・誘引等する情報」が96.7%(2637件)と大半を占めており、1060件の削除依頼を行い、71.9%の762件が削除された。
その他の情報については、基本的にはセンターで処理しないが、名誉毀損情報や知的財産侵害情報などは関係機関に情報提供したり、爆破予告や殺人予告などは警察に通報するものもあり、719件が処理され6万559件が未処理となっている。
(2008/09/26 インターネットセキュリティニュース)
■インターネット・ホットラインセンター
http://www.internethotline.jp/
■統計情報(インターネット・ホットラインセンター)
http://www.internethotline.jp/statistics/2008/stat200806.html