愛知県では職員対象の研修資料がWinny(ウィニー)を介してインターネット上に流出した。神戸市は生徒情報流出問題で市立中の臨時講師を懲戒処分し、同講師は同日付で依願退職した。
■愛知県、Winnyのウイルス感染で委託先から職員の研修資料が流出
愛知県は24日、職員を対象に開いた研修の資料がインターネット上に流出したと発表した。流出したのは、県が2005年11月に開いた「エクセル応用研修」の資料で、受講した職員29名の氏名や研修の動機、試験の点数などを記載したアンケートも含まれていた。
研修は名古屋市中村区の業者「ピコ・ナレッジ」に委託しており、研修の講師を担当した同社元社員の自宅のパソコンが、今月、ウイルスに感染。パソコンに残っていた当時の資料が、Winnyを介して流出した。
21日夕方、ネット掲示板「2ちゃんねる」に流出情報と画像投稿サイトに投稿された流出物のサンプル画像のリンクが書き込まれ、同日、県に寄せられた匿名
のFAXで発覚した。県は、委託先に情報管理の改善策を検討するよう指示し、今後は委託業者の情報管理の指導を徹底するとしている。
流出元となったピコ・ナレッジは25日、社員が退職する際のデータ消去手続に不手際があり、確認作業も不十分だったとする謝罪文を同社のホームページに掲載した。
・愛知県の平成17年度情報処理研修に関する情報の流出について(愛知県)
http://www.pref.aichi.jp/0000018754.html
・情報漏洩におけるお詫びとご報告(ピコ・ナレッジ)
http://www.pico.co.jp/importance080924.html
■神戸市教育委員会、Winny情報流出で臨時講師を処分
勤務先の生徒ら707名分の成績情報などが流出した問題で、神戸市教育委員会は12日、市立中学校に勤務する臨時講師を減給10分の1・1か月の懲戒処分にした。臨時講師は、同日付で依願退職した。
臨時講師は、勤務先の中学校の卒業生385名の成績や進路、同中1年生83名の成績、以前に勤務していた市立高校の卒業生239名の成績などをハードディ
スクに入れて持ち帰り、ウイルスに感染した自宅のパソコンからWinnyを介して流出。先月25日に匿名の通報を受けて発覚した。
・神戸市教育委員会http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/