Googleのマイマップにおいて、公開する意図のなかった情報多数が閲覧可能な状態になってしまっている問題で、マップの削除によっていったん消えた情報が復活しているケースが複数見つかった。また、「限定公開」(以前の表示だと「非公開」)にしてあるマイマップの一部が、Googleマップのページなどで検索すると、検索結果に表示されてしまうこともわかった。
マップを削除した人は、当分の間、登録した情報が復活していないかどうかチェックを続けるようお勧めする。他人に見られると困るマイマップを作成し、限定公開状態にしている人は、下記の方法でマップを削除するよう強くお勧めする。
【削除したのに復活していた】
これまでにアルバイト応募者の情報、患者の情報、児童生徒の情報など、多数の個人情報流出事例が報道されているが、これらのケースでは、マップの削除作業がすでに終わっていると思われる。また、知人の情報を登録していたので、あわててマップを削除したという人もいるだろう。ところが、削除作業を済ませてマップが消えたことを確認したにもかかわらず、いつのまにか登録情報だけが復活していたというケースが、上記の報道事例を含めて複数確認されている。
マイマップに登録した情報の削除や編集は、マイマップ上で行う仕様となっている。つまり、マップ削除後に登録情報が復活してしまった場合、マップそのものは消えてしまっているので、ユーザーは復活した情報を削除することも編集することもできないのだ。
【有効かもしれない対策】
この復活現象の原因が公式に発表されていないため、「こうしておけば絶対に復活を防げる」というアドバイスをすることはできない。しかし、有効かもしれない対策として、マップを削除する前に、登録した情報一つ一つをいったん意味のない文字列に書き換えてしまうことをお勧めする。「aaaa」「1111」など文字はなんでもいい。書き換えた結果が反映されたことを確認してから、登録情報を削除して、最後にマップを削除しよう。
もし、マップ削除後に登録情報が復活してしまった場合は、申請用フォームを使うなどしてGoogleに削除をリクエストするしか手立てがない。この場合、削除完了までに時間がかかることがあり、その間、情報は丸見え状態だ。
【限定公開なら大丈夫という誤解は改めよう】
いったん消えた登録情報が復活することも、限定公開にしているマップが検索結果に表示されてしまうことも、Googleの仕様に問題があるために発生している事態で、すみやかな改善が求められている。また、ユーザー側も、もし「限定公開なら大丈夫」という誤った思い込みがあったら、考えを改めよう。Googleのシステムに変更が加えられて、限定公開のマップが検索でヒットすることがなくなったとしても、マップ一つ一つが持っているURLを誰かに知られたら、そのマップは見られてしまうのだ。URLは、いろいろなところから漏れてしまう。個人情報など、他人に知られてはならない情報はマイマップに書き込まないよう強くお勧めする。
(2008/11/11 インターネットセキュリティニュース)
■マイマップの削除申請用フォーム(Googleマップヘルプ)
http://maps.google.com/support/bin/request.py?contact_type=mymaps&hl=jp
■Googleのオフィス(Google会社情報)
http://www.google.co.jp/corporate/address.html