インターネットで交流を行うSNS(ソーシャルネットワークサービス)やゲームサイトに、いわゆる「出会い系」のような書き込みがあるとして、警察庁がミクシィ(mixi)などSNSを運営している6社に対して削除要請をしていたことが分かった。
今回、警察庁より削除要請を受けたのは、大手SNSのミクシィ、グリー(GREE)、携帯ゲームサイトのモバゲータウン、大集合NEOなどを運営する6社。
昨年12月、出会い系サイト規正法改正が行われ、出会い系サイト運営業者は都道府県公安委員会への届出が義務付けられた。これを受けて警察庁が無届の業者を監視していたところ、ミクシィなどのサイト内に出会い系のような活動をしているコミュニティを発見した。警察庁は、今年2月から3月にかけて、各社に出会い系サイトとして届出をするか、コミュニティを削除するかのいずれかの対処を要請したという。
要請を受けて、ミクシィは約300の出会い系コミュニティを削除した。また、他社も対応を検討中だという。
出会い系サイト規正法では、異性との交際を求める出会い系のような書き込みがあれば、出会い系サイトとして認識される。そのため、SNSや掲示板などのコミュニティサイトは、書き込み内容によって出会い系サイトになる要素を持っているといえる。
削除要請を受けた6社のうち4社は、EMA(モバイルコンテンツ審査・運用監視機構)に認定されたサイトだった。EMA認定サイトは、18歳未満の携帯ユーザーに対して有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングの対象外となっているため、18歳未満の児童も利用できる。
警察庁が2月に発表した昨年の出会い系サイトに関連した事件の検挙状況でも、出会い系以外のサイトに関連して児童が被害にあうケースが増加しており、一般サイトであっても利用する際には十分な注意が必要だ。
(2009/04/07 ネットセキュリティニュース)