内閣府食品安全委員会は5日、同委員会事務局において今夏8月13日、食品安全モニター381名のメールアドレスが流出する事故が発生していたと発表した。内部での報告の遅れのため、事故に関する情報が担当係から事務局関係者に共有されておらず、公表が遅れたという。
発表によると、8月13日、同事務局勧告広報課の女性職員が食品安全モニター381名に送ったメールが、他の受信者のメールアドレスが見える状態で送信された。担当係では、メールを受信したモニターから直後に指摘があったため、事態を把握。食品安全モニター全員に同メールの削除を依頼した。また、内閣府大臣官房企画調整課情報システム室とともに原因調査等を実施したところ、システム側のトラブルが発見されなかったため、女性職員の誤操作が原因だと判断したという。
事務局では、送信先381名のうち8名についてはメールアドレスの誤りなどによりメールが不達だったことから、実際にメールを受け取ったのは373名だとみている。
この件については、当時対応に当たった同課課長補佐の男性が内規に反して課長への報告を怠っていたといい、今月4日、モニターの一人が総務省行政管理局へ通報したことにより、事態の発覚に至った。同課では今後、送信先メールアドレスをBCCに確実に入力するよう徹底し、複数の担当者がチェックを行う体制を整えるという。また、個人情報の管理および速やかな報告の徹底に関しては、事務局で働く全ての職員等に対して、個人情報の保護に関する意識醸成を徹底するとしている。
(2009/11/09 ネットセキュリティニュース)
■ 内閣府食品安全委員会事務局における食品安全モニターのメールアドレスの流出について(内閣府食品安全委員会事務局)
http://www.fsc.go.jp/emerg/osirase_20091105.pdf