香川県警察本部生活環境課と高松南警察署は2月25日、ファイル共有ソフトのCabos(カボス)を使い、インターネット上に音楽データを無断公開していたとして、高松市内の飲食店経営の男(33歳)を著作権法違反(公衆送信権侵害)容疑で逮捕した。Cabosを悪用した同法違反の逮捕は初めてという。
男は2009年12月12日から15日までの間、経営する高松市内の飲食店のパソコンに入れたCabosを利用して、日本音楽著作権協会(JASRAC)が著作権を持つ楽曲データを無断公開し、不特定多数がダウンロードできる状態にした疑いがもたれている。男は容疑を認めているという。
無断公開された楽曲は、桑田佳祐さん作詞作曲、平井堅さん歌唱の「白い恋人達」で、その著作権を持つJASRACは、ファイル共有ソフトによる楽曲の著作権侵害は深刻な状況にあるという。
Cabosも含め、ファイル共有ソフトの多くは、ファイルをダウンロードすると同時にネット上に公開する機能がある。その機能によって行われる無断公開は違法(罰則規定あり)であるため、本件のように逮捕される可能性もある。また、本年1月から改正著作権法が施行され、違法にアップロードされた音楽や映像を違法と知りながらダウンロードすることもまた違法(罰則規定なし)とされる。
JASRACはこうしたことをふまえ、ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害を、自覚せずに行うことがないよう、注意を呼びかけている。
【関連URL】
・ファイル共有ソフト「Cabos」を悪用した著作権侵害 音楽データの違法アップロード者を逮捕(日本音楽著作権協会)
http://www.jasrac.or.jp/release/10/02_1.html
・ファイル共有ソフト「Cabos」を悪用した不正アップロードで初の逮捕者(日本レコード協会)
http://www.riaj.or.jp/release/2010/pr100226.html
(2010/03/02 ネットセキュリティニュース)