情報処理推進機構(IPA)は5日、お盆休みや夏休みなど、長期休暇前後のセキュリティ対策実施を呼びかけた。
呼びかけの対象は、システム管理者、企業でパソコンを使うユーザー、家庭でのユーザー。このうち家庭でのユーザーに対しては、長期休暇中は時間に余裕がありインターネットを利用する機会も多いため、ウイルス感染やワンクリック請求の被害等にあわないようにと注意を呼びかけている。
家庭でのユーザーに推奨している対策は、OSを最新の状態に更新すること、アプリケーションを最新のバージョンに更新すること、ウイルス対策ソフトの定義ファイルを最新の状態にして使用することと、ウイルス感染などでパソコンそのものが動かなくなってしまう場合に備えて、必要なデータを外部記憶媒体などへバックアップ保存しておくこと。
また、ここ数年、いわゆる「ワンクリック請求」についての被害相談が数多く寄せられており、特に最近、パソコンの設定が改ざんされ、完全に元の状態に戻すことが困難な事例を複数確認しているとして、請求画面が表示された場合の注意点や参考資料を示している。
さらに、USBメモリーなどの外部記憶媒体を介したウイルス感染の被害が今でも多く見受けられるとして、自身が管理していないUSBメモリーを自身のパソコンに接続しないこと、自身が管理していないパソコンに自身のUSBメモリーを接続しないことなども呼びかけている。
ボット感染への注意も呼びかけられている。「サイバークリーンセンター(CCC)」の活動実績によると、2010年6月の1か月間におけるボット検体の収集数は約11万個、感染者への注意喚起メール数は約7千通にのぼる。IPAでは、ボットは感染しても特別な症状が出ないことが多く、感染したことに気が付きにくいという特徴があるとし、CCCが提供する駆除ツールを使った感染チェックを呼びかけている。
(2010/08/09 ネットセキュリティニュース)
■【注意喚起】 夏休み前に対策を(IPA)
http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert20100805.html