クレジットカード情報は、フィッシングの格好のターゲットとなっている。銀行や決算サービスはもちろん、さまざまな有料サービスをかたり、カード情報をだまし取ろうとする。クレジットカード会社そのものをかたったフィッシングも、英語圏では毎月多数発生しており、国内ユーザーの元にもフィッシングメールが時おり舞い込んで来る。
中でもマスターカードをかたる英文のフィッシングメールは定期的に国内に飛来しており、今年2月、4月、6月、8月に続き、10月もまた大量のフィッシングメールがばら撒かれた。
■マスターカードをかたるフィッシングメール~海外偽サイトへ誘導
マスターカードをかたるフィッシングメールの誘導先は、すべて海外の一般サイトに不正に設置されたものだったため、編集部の集計にはカウントされていない。しかし、確認できたものだけでも13のサイトが不正アクセスを受け、それぞれに同じマスターカードの偽サイトが5つずつ設置されていた。
今回のフィッシングもまた、多数の報告がフィッシング対策協議会に寄せられたようで、10月12日に注意を呼び掛ける緊急情報が出されている。このフィッシングメールが国内に飛来する月は、同協議会の月次報告にも大きな変化が現れており、フィッシングメールの報告件数と、フィッシングサイトのURL件数が、ともに上昇する。
なお、1か月置きに飛来していたマスターカードのフィッシングメールだが、12月を待たずに、先週初めから再び国内のユーザーの元に舞い込んで来ている。相変わらず英文のメールなので、ひっかかる可能性は低いと思われるが、注意していただきたい。
(2010/11/24 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・MasterCard(マスターカード)を騙るフィッシング(フィッシング対策協議会)
http://www.antiphishing.jp/news/alert/mastercard20101012.html
・2010/10 フィッシング報告状況(フィッシング対策協議会)
http://www.antiphishing.jp/report/monthly/201010.html