NTTドコモのスマートフォン向けインターネット接続サービス「spモード」利用者のメールアドレスが、別の利用者のメールアドレスに誤って設定されるというトラブルが、12月20日午後、発生した。同日午後6時頃には解消したが、同社は念のためスマートフォンの電源をいったん切って再起動する協力を利用者に求めた。
トラブルの内容は、AさんがBさんにメールを送信した時、Bさんが受け取ったメールの送信者欄に、Aさんではなく、他者(Cさん)のメールアドレスが表示されるというもの。Bさんがこの受信メールに返信機能を使って返信すると、AさんではなくCさんに送られてしまう。アドレス帳からAさんのメールアドレスを選んで送信した場合は、Aさんに届くという。
同社の発表によると、発生原因は、20日午後0時22分、関西地区の中継伝送路の中断によって、spモードサーバーで輻輳(ふくそう:通信が集中して込み合うこと)が起きたことだという。このため処理が滞り、spモードサーバーにおける電話番号とIPアドレスの関連付けに不整合が生じ、メールアドレスが別のアドレスに置き換わるトラブルが発生した。
輻輳の回復と、spモードサーバーの自動補正機能の働きで、トラブルは午後6時頃にはおおむね解消した。同社は念のため、スマートフォンの電源をいったん切って再起動するよう利用者に求めていた。影響を受けた可能性がある顧客数は約10万件だが、実際に顧客から申告があったのは、21日午前7時30分現在で108件だという。該当する顧客については、同社は特定でき次第、個別に対応するとしている。
同社はこのトラブルに伴い、影響を受ける可能性のある一部サービスの提供を一時停止しているが、22日午前の完全復旧時にあわせて再開する。今後の再発防止策としては、ネットワーク全体の処理能力と処理手順の総合的な見直しに取り組むとしている。
(2011/12/22 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:NTTドコモ】
・【お詫び】spモードの不具合の発生について<2011年12月21日>
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2011/12/21_00.html